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活性酸素を取り除く
世紀の発見SOD |
◆活性酸素。これは先ほども言いましたが、適度な量はカビやばい菌を溶かしてくれますが、一定以上増えてくると人間の身体を攻撃します。それを取り除いてくれる物質が人間の身体にはあるんです。それが抗酸化物。この抗酸化分子は2種類に分かれまして、分子量が大きい高分子。それから分子量が少ない低分子。高分子酸化剤というのは有名なSOD、カタラーゼ、パーオキシターゼという酵素です。分子量が3万以上あるから腸からは吸収されない。腸から吸収できる分子量は約5千から6千のものなんです。ですから注射しか効果がない。低分子の抗酸化剤はビタミン剤、フラボノイドやポリフェノールなどです。これらは口から摂取して活性酸素を落としてくれます。
そんななかで一番強いのがSODです。実はSODは体の細胞の核の染色体のなかや細胞膜にいっぱい入っているのです。このSODが、体内に活性酸素が増えると撃退してくれるわけです。僕はこれをずっと研究しておりまして、世界中でSODを治療に取り入れ、研究発表したのは、僕が初めてなんです。
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この表(図2)は、20代から70代までを10歳単位で区切って血液を採取し、その血液の中でSODが活性酸素を叩く力を調べたものです。そうすると、20代から40代までは叩く力がまあまああるんです。ところが40歳を越すと、とたんにこの力が落ちてきて、60歳、70歳になるとドドーンと落ちるわけです。要するに歳をとるとSODの力が落ちるから活性酸素を叩けなくなる。若い人はSODに力があるから環境が悪くなって活性酸素が増えてきてもある程度、闘えるけれど、歳をとってくるとどうしてもSODの力が弱くなり、活性酸素の力に対抗できずにがん、中風、心筋梗塞になる確率が多くなる。 |
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僕はこれをブラッドという有名な血液学会の雑誌に研究発表したのです。そしたら審査員がこの論文とグラフを見て、80代に数値が上がっているのはどうしてだというんです。確かに上がっている。これはSODの力が弱い人はみんな70歳までに亡くなっています。しかし、SODの力が強い人は80歳以上生きる。だから、80代で生きている人は強い人が多く残っているのが数値に出たんですね。
そこで僕は、なんとか飲み薬で活性酸素を落とすものが作れないかと、研究を始めたわけです。
高分子のものは腸から吸収しないし、口から摂って活性酸素を落とす力があるビタミンE、Cや酵素も、胃液で死んでしまうんです。そして腸から吸収しない。低分子の抗酸化物で胃で死なないものはないかと。それは、大豆、米ぬか、ゴマ、胚芽、ハトムギ、抹茶などに入っているんです。それを使って活性酸素を落とす薬を作れないか考えたわけです。
そんななか、僕の発見のなかで一番嬉しかったものがあります。
木の葉っぱ、木の芽、木の幹には莫大な量の紫外線が当たっています。僕らはお日様があたって暑いなと思ったら日陰に行けますが、木の葉っぱは暑いなと思っても逃げられません。1年中協力な紫外線にさらされているわけです。オゾン層が破れてからというもの、紫外線の量が昔の10倍20倍になっている。紫外線は殺菌作用がある。強力な活性酸素を出してカビやばい菌を殺してくれるわけで、ある程度は必要なんです。しかし、当たりすぐると活性酸素が強いから皮膚がんになるわけです。アトピーも悪くなる。
でも植物はこういう紫外線に毎日あたっているのに枯れない。どうして青々として生きているかというと、大量の活性酸素を落とす高分子のSODカタラーゼの酵素とビタミンEやフラボノイドといった抗酸化剤が入っていて、降り注ぐ太陽の紫外線から枯れないようになっているわけですね。そこで僕はこういう木の葉っぱ、木の芽をとってきまして、いろいろ力を調べてみた。そうしますと、紫外線の活性酸素を落としているのは、ほとんどSODカタラーゼといった高分子のものなんです。低分子のビタミンEやフラボノイドなどは、手をつけないで動かない形で存在しているんです。非活性型でじっとしている。ほとんど活躍していないんです。ところが人間や動物が食物としてこれを食べるでしょ。そうすると高分子の活性酸素を落とすSODやカタラーゼなどはほとんどが胃液で死んでしまう。あるいは分子量が大きすぎて腸から吸収されない。吸収されるのは低分子のもの。強力な胃液を持っていると、手をつないでいたものが切れるんです。または調子をして火を通すと、この手が切れて自由な活性型になって、体の中で活性酸素を落とす仕事をしてくれる。
この発見が私の研究に非常に大きな意味を持たせてくれました。
普通の大豆をガスレンジで煎じると、表面は真っ黒になってしまいます。ビタミンEもCもなにもない墨です。さらに表面は黒くなって、芯には熱が届いていない。だから、つないでいる手は依然としてつながったまま非活性型で、食べてもなかなか活躍しません。
そこで私が気づいたのは、特別な調理をしてつながった手を切ることでした。火力が強いとビタミンは死んでしまう。何とか成分を傷つけずに手を切ることを考えたわけです。
今は遠赤外線の理論が一般的になっていますが、30年前はそんなものがなかった。その時代に、当時、遠赤外線を出す物質は花崗岩の石ということが分かり、花崗岩の石で炉を作って、さらにその石で容器を作ってそこに大豆を入れ、100度以下の温度でゆっくりと3時間4時間かけて煎じるわけです。そうしたら表面が焦げずに熱が芯までいって、芯の連なっているチェーンを切ってくれるということが分かったのです。これが天然の大豆などを体の中に入れて、なおかつ活性酸素を落とし、手が切れて活性型で自由に活躍するいちばんの方法だと発見したのです。私の今のSOD様作用食品を始めがんの治療もすべて天然の植物です。
今の私の薬、20、30種ありますが、がんの薬も膠原病の薬も、アトピーの薬もすべてこの土鍋で表面を傷つけずに芯まで熱を通し、低分子のチェーンを切ること。これがすべての開発の基本になっております。
さらにこれを麹で発酵させます。麹はタンパク、アミラーゼ分解酵素を出すので、切れ残ったチェーンもすべて切ってくれてさらにいっそう低分子の成分が自由に活躍する。土鍋で煎って麹で発酵させてチェーンを切る。これが25年くらい前の製品なのですが、リウマチなどにはよく効いたのですが、もうひとつ効きが悪い。それは、活性酸素が体の中で悪さをするのは細胞の膜の油の多いところでする。しかし油の多いところは、油の皿を水で洗ったら水がはじいて油が落ちないように、油のところは油でないと中に入っていかない。
そこで大豆、はと麦、胚芽を土鍋で煎って麹で発酵させて、同じく土鍋で煎って麹で発酵させたごまを特別なペースト状のごまにして大豆、はと麦、胚芽をひたすのです。これを油剤化といいます。それで活性酸素を落とす低分子のものが油の多い細胞膜のところにグイグイ入っていくようになったのです。この3つの工程が私の今の製品のすべての元になっています。土鍋で煎る、麹で発酵する、ごま油で油剤化する。これで大豆や胚芽などのバカみたいな材料ががんなどに非常に効くわけです。
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