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環境汚染が
活性酸素を増やしている

  まず、私は今、高知の足摺岬の先端で病院をやっていて、毎月、札幌から博多まで9箇所の診療所を回っています。それ以外に沖縄、鹿児島、仙台、長崎と定期的に行きまして、もう余命3ヶ月とか半年で、抗がん剤の副作用で苦しんでどうにもならない患者さんとか、膠原病を始めとする難病の患者さん、そして、ステロイドでぼろぼろになっているアトピー性皮膚炎の患者さんたちを診ています。1ヶ月のうち 2週間以上、全国を回りまして、残りの2週間ぐらい病院に帰って入院患者さんを診て、非番の人に指示を出してまた全国を回る。そういう旅役者みたいなことをやっています。

  こういうことをやりだしたわけですが、いちおう僕は活性酸素の研究で、世界的に国際学会などに発表したりしまして、それをやっているとき、27年前に自分の息子が白血病になりまして、抗がん剤で死ぬほど辛い思いをして亡くしました。以来、抗がん剤はやるもんじゃないと、漢方を健康術に役立てたいと思い、どうしたら難病やがん患者にも、副作用のない薬ができるか、それをどうやって役立てようかと思いました。それがちょうど活性酸素の研究をやっていたときと重なりまして、今回、その研究結果などをわかりやすくお話していきます。
 

SODの話になりますけど、人間の身体の中や動植物すべてに酵素はあります。活性酸素は、体内にカビやばい菌が入ってきたときに撃退してくれるものです。菌とマイナスチャージして結合してこれを溶かしてくれるのです。ところがカビやばい菌を溶かした後にできてきた活性酸素が歯止めもなくどんどん増えてきますと、攻撃する相手がいないから人間の細胞や血管の壁にへばりついて、これを攻撃してくるわけです。それを取り除くために神様がSODとかの酵素を体内に与えられていて、できすぎて人間の身体を攻撃してきた活性酸素をうまく取り除くようにしてくれるのです。
   ところが、最近、地球上の環境汚染がどんどんひどくなってきて、いろんな化学物質や大気汚染物質が毒性の活性酸素を大量に作り出して人間の身体を守るどころか人間の身体を攻撃し始めたのです。神様が、これだけのSODがあったら、人間の身体を攻撃する活性酸素を取り除くのに十分だといって与えられたSODが足りなくなったのです。アトピーが昔に比べて治りにくくなっているのも、人間の身体を攻撃して環境汚染物質によるできすぎた活性酸素が人間の皮膚を攻撃しているからです。
   同様に、がん、膠原病、SLE(SLEとは全身性エリテマトーデス。自己免疫疾患のうち、代表的なものが膠原病で、膠原病のうちもっとも多臓器にわたるのが特徴なのがSLE。自己抗体や免疫複合体の出現等に基づく多臓器障害を主微とする疾患である)の増加も、環境汚染による活性酸素の増大が原因の大きな要因です。
 

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