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先生が切り開いた
統合医療の道

  この日、駆けつけた来賓の方々は、みなさん、丹羽先生のシンパであり応援団のような方々。もちろん、西洋医学の医師の方々もたくさんいらしていました。そのなかのおひとり、郡山で女性のためのくりにっくとして、また免疫療法を推進されている病院として有名な富永院長のお話を紹介します。
 
  「14、5年前に土佐清水病院にお伺いし、先生の臨床を勉強させていただき、以来、先生の弟子のひとりだと自負しております。講演にお招きしたとき、先生が1時間余り遅れていらっしゃったことがあります。後で聞きましたら、最後の患者さんの質問に答えていたら遅くなってしまったと。そのとき、先生は最後のひとりの患者さんまできちんとケアしていらっしゃるんだと感銘を受けました。あと、医者の立場からひとつ。先生は、日本における統合医療の草分け、西洋医学には限界がある、いや、むしろ西洋医学には問題がありすぎるんだということを初めて日本の社会に向けて発した方だと思います。先駆者です。今、いろんなサプリメントや健康補助食品や民間療法が巷にあふれていますが、先生は絶えず学問を基盤にしてきちっと研究された上で統合医療の流れを推進してこられた方だと思います。そのためにはたくさんのご苦労があったことを承知しております。薬草や植物を使った治療というのは論文を出しても意地悪い委員がいっぱいいて妨害されることが多いんです。そういう圧力を跳ね返して先生はがんばってこられた。その根底にあるものはかつて大事なご子息を亡くしたときの西洋医学に対する悔しさが流れていたのではないかと思います。
  この30年くらいで病気のなりたちというものが大きく変わってきました。そのことを先生はいち早くキャッチされ、統合医療の道を切り開いてくださったことは、我々医者をしてとても感謝しております」
 
  医者のお立場ならではのお話でした。
 

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