エミューオイルの素となる皮下脂肪を持つエミューとは、どのような生物でしょうか。
エミューは、体高180p・体重50sほどのダチョウに似た、オーストラリアだけに住む鳥です。
オーストラリアの石の多い平原で生活することから、木の実や果物、雑草などのほかに昆虫まで食べる雑食性です。
砂漠に接する荒地で繁殖するなど、本来は強い生命力を有していますが、近世の入植者による農地開拓の進行で、農地を荒らす害鳥として駆除対象となり、絶滅が危惧されるほど激減しました。
その後、オーストラリアの国鳥に指定されて保護されていますが、未だ希少種です。近年になって、エミューの飼育施設も充実し、繁殖に力を入れています。
エミューが荒涼とした荒地で生活できる秘密は、背中のこぶに似た皮下脂肪の貯蔵にあります。まるでラクダのように、厚い脂肪層があり、この皮下脂肪のたくわえで他の生物が住みにくい厳しい生活環境下にあっても、繁殖を続けることができます。
エミューオイルは、この背中の脂肪層から抽出しますが、一頭からは平均した8sほどのエミューオイルを搾り取ることができます。
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