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NO.147

 

集中力を高めよう

'12. 5月号

 

 

 
春になると新しい環境や新しい挑戦をする方がたくさんいます。やる気や集中力がとても大事な時期ですね。
しかし今の時期は、緊張や疲れからストレスが溜まり、睡眠不足を起こしたりイライラしたり、
また気候のせいもあり、うまく集中できないことが少なくありません。
脳や体をフル稼動させるためには、脳や体の環境を整えることが大切です。
 

 
集中力を高めるためのポイント

●脳の働きを活性化させる
●血流をよくし、体に酸素を補給させる
 

 
集中力を高めるための栄養素
ビタミンB群
糖質や脂質からエネルギーを作り出すために必要で、神経のバランスを正常に保つ働きがあります。
ビタミンB群は、神経伝達がスムーズにし、イライラが減り、集中力が高めるための優れた栄養素といえます。
ビタミンB群の中でも特にビタミンB1、B2、B6、B12が集中力を高めます。
 
糖質
ご飯やパン、麺類、イモ類、糖質などに含まれていて、
体内ですぐにエネルギーとして活用できるので集中力が高まります。
糖質以外では脂質もエネルギーになりますが、脂質はエネルギーに変換されるまで少し時間がかかってしまいます。
しかし糖質は摂取するとすぐにエネルギーに変換されます。
また脳には、糖質の中の「ブドウ糖」だけがエネルギー源となっています。
お腹がすくと集中力や判断力が鈍るのは、脳にエネルギーが回っていないためです。
ブドウ糖を摂取すること、つまり血糖値を上昇させることで脳が活性化し、集中力が高まります。
しかし急激に血糖値を上昇させると、その反動で返って低血糖の状態になることがありますので、
ブドウ糖の過剰摂取は避けましょう。集中力を高めたいときはバナナやはちみつ、
チョコレート、ヨーグルトがおすすめです。
 
カルシウム
イライラして短気な人に「カルシウム不足では?」と思ったことがありませんか?
カルシウムは体の機能を正常に保つために必要不可欠な栄養素です。
不足すると神経伝達がスムーズに行われなくなり、イライラし、集中力や持続力を欠くことになります。
牛乳、乳製品、小魚などをしっかりと摂取しましょう。
 
ビタミンC
脳や体の正常な働きを妨げるものの大きな要因として「ストレス」が挙げられます。
ストレスがかかると自律神経の調整が乱れて興奮作用が高まってしまい、集中力に欠けてしまいます。
ストレスに対抗する物質は体内でビタミンCを材料として生成されます。
ビタミンCは壊れやすいビタミンですので、しっかりと摂取していきましょう。
 
※注意する点
カフェインの摂り過ぎに注意眠気を覚ましたり集中力を高めるための
コーヒーなどのカフェインが含まれた飲み物を飲みすぎるのは禁物です。
カフェインは一時的に血糖値を上昇させますが、
本来は体の血糖値が低い状態から一気に血糖値を上昇させてしまうため、
カフェインの効果が切れたときには低血糖の状態になっています。
こういった血糖値の変動で集中力を欠くことが少なくありません。摂り過ぎには要注意です。
 

 
朝食を抜かないで!
人間の体は寝ている時でもエネルギーを消費しています。
そのため朝起きてばかりの体や脳は、ほぼ栄養を使い切り栄養不足の状態になっています。
そんな状態にありながら、朝食を抜いてしまうと、エネルギーの補給ができないことになります。
それによって体温が上がらず代謝が低下し、集中力が欠けたり倦怠感が起こりやすくなります。

 

  

栄養士    高橋 広海             

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