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NO.113

 

素肌美を目指そう!

'09. 5月号

 

 
紫外線などによって、肌トラブルの多い季節となりました。
皮膚の表面は「真皮」「表皮」「皮下組織」の3つの層でできています。
表皮は一番外側の層で、温度や湿気、紫外線や細菌などから体を守っています。
表皮の一番下に基底組織とよばれるものがあり、これが日が経つにつれて
ケラチンとよばれる水分の少ない角質細胞になります。
表皮の下にあるのが真皮です。真皮には多くの毛細血管やリンパ管、皮脂腺、神経、毛根などがあり、
皮膚に必要な栄養素を供給し、また汗や皮脂を分泌して、乾燥や脂性にならいようにコントロールしています。
そして一番下にある層が皮下組織で、ほとんどが皮下脂肪です。
皮下組織は体温の放出を防ぐ働きや、クッションの役割を果たします。
またここに重要なエネルギーを貯蔵していますので、体内でエネルギー不足が起こるとこの脂肪が分泌されます。
健やかな、ハリと弾力のある肌にとって不可欠なものは食事から摂取する栄養素です。
栄養素は皮膚の血管にいき、
そこから毛細血管を通って皮膚の方へゆっくり上がっていき皮膚の細胞にいきわたります。
真皮もこの栄養素によって新陳代謝を繰り返します。

つまり食事から摂取する栄養素によって、内側から肌が健康で美しくなるのです。
不規則な食事をしているとお肌はよくありません。忙しかったりダイエットなどで不規則な食事や食事回数を減らすと、肌荒れや吹き出物の原因になります。ストレスや睡眠不足、疲労の蓄積も注意です。
また、体内に入った有害物質を解毒する肝臓の働きが悪いことでも肌荒れや吹き出物のトラブルがありますし、
胃腸の働きが弱くなるとせっかく摂った栄養素が吸収されたにくくなります。便秘もお肌の敵です。
また「抗酸化物質」も不可欠です。
紫外線のダメージや年齢的なもの小じわ、しみ、たるみができやすくなりますが
これは体内にある抗酸化物質が減少してしまうために発生します。
人間の体内にはSOD酵素というものがあり、これが紫外線などによって発生する活性酸素から守る役割をします。
活性酸素とはいわゆる体の「サビ」で、老化の元です。
SOD酵素は年齢とともに減少しますし、食生活やストレスなどによっても減少します。
普段、抗酸化物質を充分に摂りい入れるためには、補助食品を積極的に摂取しましょう。
肌にも栄養を与えていかないと、老化を防ぐこてゃできません。

 

肌のための食事
●タンパク質を摂ること
皮膚はタンパク質からできています。タンパク質は肌の素材となりうるおいを保ちます。
また、タンパク質には筋肉や酵素、ホルモン、血液成分、免疫体などの素材にもなります。
タンパク質が不足すると皮膚の表面はカサカサになり、また細菌感染による抵抗力も弱くなってしまいます。
動物性タンパク質(魚、肉、卵、牛乳)対植物性タンパク質(大豆、大豆製品)→1対1
これが理想のバランスです。一日に魚1切れ、肉60g、卵1個、豆腐1/3丁くらいのタンパク質は食べましょう。
 
●水分を摂ること
食べ物だけでなく、新陳代謝を促すためには水分が必要です。
冷たい飲み物ではなく、ぬるめかあたたかい飲み物をゆっくりと飲みましょう。
 
●ビタミンを摂ること
ビタミン 主な働き 欠  乏 含まれる食品
ビタミンA 肌の維持形成
皮膚の代謝を促す
肌荒れ・乾燥 鶏・レバー、うなぎ、牛乳、
乳製品、緑黄色野菜など
ビタミンB2 新陳代謝を助ける
皮膚の分泌調整
肌荒れ・吹き出物・口内炎 牛・豚レバー、卵黄、鶏肉、
納豆、牛乳、乳製品など
ビタミンB6 皮脂腺の働きを円滑にする
肌荒れや口内炎の緩和
肌荒れ・脂性肌
口内炎・口角炎
牛・豚レバー、いわし、ひらめ、
バナナ、卵など
ビタミンC メラニン色素の生成を抑える
毛細血管を強くする
コラーゲン生成を助ける
しみ・そばかす
肌のハリや弾力
レモン、みかん、いちご、
オレンジ、ほうれん草、
じゃがいも、パセリ、春菊など
ビタミンE 皮膚のすみずみに栄養素と酵素を供給するのに役立つ 肌荒れ・冷え性 アーモンド、ナッツ類、ごま、
うなぎ、植物油など
ニコチン酸 皮膚の血液循環よくする
皮膚の機能を維持する
肌荒れ・ペラグラ皮膚炎 牛・豚レバー、かつお、さば、
干しシイタケ、落花生など



 

栄養士    高橋 広海             

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