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NO.110

 

一日30品目摂るということ

'09. 2月号

 

 
日本ではかなり以前から一日に摂る食事バランスの目安として
「一日30食品を目標として食事をする」ということが浸透しています。
これは、1985年に厚生省(現厚生労働省)が作った[健康のための食生活指針]の中で表示されたものです。
しかし、2000年に厚生労働省・農林水産省が示した新しい食事生活指針では「一日30食品」に代わり、
「主食・主菜を基本に食事のバランスを」「多様な食品を組み合わせる」とい表現になりました。
 
ほぼ30品目の食品を摂っている家庭ではエネルギーをはじめほとんどの栄養素が
一日の所要量を上回っているということがあり(カルシウムは不足しがち)、
一日にこれだけ摂っていれば健康を維持していくのに必要な栄養素が
ほとんど過不足なく摂取できるという目安が「30食品」なのです。
30という数字は覚えやすい・わかりやすい・広まりやすい・栄養指導がしやすとの理由もありました。
 
しかし30という数に神経質になってしまったり数に対する絶対化をしてしまい
食べ過ぎてしまうという傾向もあるようです。
今これだけ食べ物が豊かな時代なのに食品の摂取量が不足している人が少なくなく、
実際に30食品より少ない人の方が多いとされています。
大事なことは30という数字はあくまで目標として、
無理をせずに多種多様な食品を摂取してそれを長続きさせるということです。
 

食事バランスガイド
厚生労働省・農林水産省が平成17年6月に策定した食事バランスガイドというものがあります。
「何を」「どれだけ」食べたらよいものかがわかるもので、
主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つに分けた食品を
バランスよく摂取できるようにコマにたとえたもの
です。
 
●水分は軸
水やお茶などの水分は食事で欠かせないものなのでコマの軸として表現されています。

 
●食事と運動のバランス
食事のバランスがとれていることにプラスして運動することでコマが安定して回ることを示しています。
 
●菓子・嗜好飲料はひも
食生活の中で楽しみである菓子・嗜好飲料はコマを回すためのヒモとして表現されています。
一日200Kcal程度を目安として楽しく適度に摂りましょう。

◇主食・・・主に糖質性エネルギーの供給源として働きます。
◇副菜・・・主にビタミン、ミネラルの供給源として働きます。また食物繊維も含みます。
◇主菜・・・主に良質のたんぱく質の供給源で、他に脂肪、カルシウム、ビタミンA・B1、B2も含みます。
◇牛乳・乳製品・・・主にカルシウムの供給源で、他に良質のたんぱく質、ビタミンB2なども含みます。
◇果物・・・主にビタミン、ミネラルの供給源として働きます。
※多すぎても少なすぎてもコマは倒れます!ぜひ自分の食事のバランスをチェックしてみてください。

 
 

 
 
 

 

栄養士    高橋 広海             

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