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NO.107

 

体を温める食事

'08.11月号

 

 
寒い季節になると体の芯から冷えやすくなります。
人間の血液は栄養素や酸素を補給し、老廃物を運搬する役目をしていますが、
体が冷えると血液の循環が悪くなりこの働きを低下させてしまいます。
また、体が冷えると体内の熱=エネルギーで、主に筋肉で作られますが、
血液の収縮・拡張の働きが弱まると熱生産量も弱まり体温調節にも影響がでてきやすいといわれています。
さらに、体が冷えるとダイエットの妨げにもなります。体を温めることで脂肪燃焼を促進させます。
 

食材で見分ける
食品には、体を温める[温熱性の食材]・体を冷す[寒涼性の食材]・また中間に位置する[平性の食材]があります。
≪温≫・・・体を温める食材
≪中≫・・・中間の食材
≪冷≫・・・体を冷やす食材

 
穀類・いも類
≪温≫・・・もち米、ふ、ライ麦
≪中≫・・・米、とうもろこし、里芋、じゃがいも、さつまいも、やまいも
≪冷≫・・・そば、小麦、こんにゃく
 
砂糖・甘味類
≪温≫・・・黒砂糖、水あめ
≪中≫・・・はちみつ
≪冷≫・・・白砂糖
 
油脂類・種実類
≪温≫・・・ごま油、くるみ、松の実、栗
≪中≫・・・ごま、ぎんなん、落花生、ココナッツ
≪冷≫・・・バター
 
肉・魚・大豆製品・乳製品
≪温≫・・・納豆、あじ、さば、いわし、ふぐ、えび、鯛、かつお、たら、ぶり、うなぎ、羊肉、鹿肉、チーズ
≪中≫・・・大豆、小豆、どじょう、はまぐり、すずき、ひらめ、あわび、いか、牛肉、豚肉、鶏肉
≪冷≫・・・豆腐、かに、かき、しじみ、たこ、馬肉、牛乳
 
野菜類・藻類
≪温≫・・・玉ねぎ、にら、生姜、にんにく、ねぎ、かぶ、南瓜、ごぼう、大根、しし唐辛子、
                しその葉・実、チンゲンサイ、みょうが、わさび、蓮根、人参
≪中≫・・・はくさい、キャベツ、きのこ類、アスパラガス、らっきょう、春菊、三つ葉、もやし
≪冷≫・・・たけのこ、トマト、なす、せり、ほうれん草、レタス、冬瓜、きゅうり、
               パセリ、アロエ、青のり、昆布、わかめ、もずく
 
果物
≪温≫・・・桃、さくろ、きんかん、なつめ
≪中≫・・・ぶどう、あんず、いちじく、かりん、干し柿
≪冷≫・・・バナナ、マンゴー、パイナップル、梨、柿、すいか、いちご、メロン、みかん、りんご
 
嗜好飲料類
≪温≫・・・日本酒などのアルコール、紅茶、ココア、中国茶、ハーブ茶
≪冷≫・・・緑茶、コーヒー
 
調味料・香辛料
≪温≫・・・からし、みそ、胡椒、さんしょう、唐辛子
≪中≫・・・しょうゆ、食塩
≪冷≫・・・合成酢
 
※参考文献「食べて治す医学大事典」主婦と生活社

 
 
食品の摂り方
○体を冷やす食品は加熱調理をしましょう。また温熱性と寒涼性の食品を上手に組み合わせましょう。
   生野菜や夏野菜は体を冷やすので、冬にはぜひ加熱をして食べましょう。
○冷蔵庫で冷えているような冷たい飲み物をたくさん飲むことは避けましょう。
   特に炭酸飲料は糖分が多いので体の冷えを増長させます。
○夜は体を温める食品を食べましょう。就寝前に体の冷える食品は避けましょう。
○アルコールは適度ですと血液循環をよくする働きがありますが、冷たいビールなどは体を冷やします。
   ホットワインなどにシナモンやクローブなどのスパイスを入れると体を温めます。
   また日本酒は熱燗にしましょう。ただし、飲み過ぎてしまうと利尿作用を促し、
   尿が体の熱を奪ってしまうので注意しましょう。
 
    

 
 
 

 

栄養士    高橋 広海             

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