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NO.106

 

食事の大切さを知ろう

'08.10月号

 

 
食事は人間が活動するための源となるわけですが、
単にお腹を満たすだけでは一部の栄養の不足あるいは欠乏を起こします。
そして生活習慣病などの病気の引き金となります。
嫌いなものは食べない、好きなものを食べているほうが健康にはよいと思っている方や
栄養自体に無関心な方も少なくないようです。
また十分に栄養を摂っているように思えても、ビタミン、ミネラル不足の状態もあるようです。
健康の土台は栄養です。毎日の食事は、栄養バランスを基盤にしておいしいものを食べるというのが基本です。
 

何をどれだけ食べるか
今の日本には数え切れないほどの食品が出回り、
食習慣や嗜好に合わせていろいろなものを食べることができます。
偏った食品ばかりでなく、バランスよく摂取することを頭の中に入れておかなければなりません。
[80Kcalを1点と換算する]
これは食事作りでよく用いられる単位分量です。
人が1日に必要とするエネルギーは年齢別、男女別、運動量別に前後はありますが、
一般的に1600Kcal、つまり20点に当たります。
この20点をどの食品群からどれだけ摂取するとバランスがよいのかということを知っておきましょう。
 
≪第1郡≫乳・乳製品/卵
乳・乳製品→2点
●卵→1点
   計3点

これらには良質のたんぱく質、カルシウム、ビタミンAやB2などの栄養素が含まれています。
牛乳の苦手な方は料理の材料として調理に加えてみましょう。
そこに卵も加えると食品のタンパク価を高めることができます。
※牛乳のカルシウムは吸収しやすい形で含まれています。
※卵は必須アミノ酸が豊富です。
 
≪第2郡≫魚介類・肉類/豆・豆製品
●魚介類・肉類→2点
●豆・豆製品→1点
   計3点

これらには体の血や肉となる良質なたんぱく質を多く含んでいます。
※脂肪を多く含む食品は1点あたりの重量が少なくそれに含まれるたんぱく質量も少なくなります。
   マグロの赤身は1点70gですが、脂身は25gなので食べられる成分は違ってきます。
   ヒラメやタイなど脂肪の少ない白身魚は量的に多くとれ、たんぱく質も多く含まれています。
※鶏肉は脂肪は少ないので1点65g、牛肉赤身は55g、豚肉は脂肪を多く含むのでモモ肉でも30gです。
   肉に含まれる脂肪は不飽和脂肪酸で過剰摂取すると血中コレステロールが増すので、
   なるべく脂肪が少ないもののほうがいいでしょう。
※魚は種類が多く、旬なものは新鮮でおいしので日常に食べるたんぱく質食品としましょう。
   魚に含まれる脂肪の量は魚の種類や部位・季節によっても違います。
※豆・豆製品は栄養価が高く、動物性食品に含まれるアミノ酸とは違う必須アミノ酸を含んでいます。
 
≪第3郡≫緑黄色野菜/淡色野菜/いも類/果物
緑黄色野菜100g
●淡色野菜200g
●いも類100g
●果物200g
   計3点

これらはビタミンやミネラルの宝庫です。またビタミンA、Cが豊富に含まれています。
※肉や魚類を食べる時には必ず摂取したい食品です。
※食物繊維が豊富に含まれています。
※野菜をよく噛んで食べると満腹感を得られやすくなり、
   しかも低カロリーなので食べすぎや脂肪などの過剰摂取をおさえます。
 
≪第4郡≫穀物/砂糖/油脂
●穀類→8点
●砂糖→1点
●油脂→2点
   計11点

これらは生命を維持し体を動かすエネルギー源となる栄養成分を主に含んでいます。
しかし過剰摂取すると、過剰分は脂肪に変換され体内に蓄積されてしまいます。
これらには菓子、嗜好品、アルコールも属します。
※穀物は、ごはん、パン、麺で8点摂取します。
   ごはんは1点はお茶碗に軽く半分くらい(55g)・パンなら食パン1枚弱(30g)です。
※砂糖は1日に1点以内とします。砂糖は速やかにエネルギー源として利用されますが、
   砂糖は意外に多く摂取しがちですので、意識をしていくことが大切です。
※油脂2点で約20gです。コレステロール値が気になる方は、
   バター、ラードなどの動物性脂肪よりもなるべく植物油を使うようにしましょう。
※アルコール飲料はビール大瓶1本が3.5点、清酒1合が約2点ですので、
   カロリーオーバーするのであれば第4郡からその分の点数を減らすようにしましょう。
 
    

 
 
 

 

栄養士    高橋 広海             

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