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NO.97

 

日本の食文化〜野菜類〜

'08. 1月号

 

野菜は人間にとってビタミン・ミネラルの主要な供給源として欠かせない食品です。
特に緑や赤の色鮮やかな緑黄色野菜はカロチンやその他の栄養素が豊富に含まれており、
重要な役割をしています。
日本では農業用技術の進歩によって多くの栽培法があり、また輸送手段も発達し流通が発展したことによって、
世界各地からさまざまな野菜が年間を通して食べることができます。
昔、日本が原産といえる野菜はワラビ、ウド、ミョウガ、フキ、セリ、アシタバくらいだったようです。
明治時代になり卵や肉を使った料理が普及するとともに洋食用の野菜が広まるようになったといわれています。
 

 
野菜の日本での出現年代
●にんじん・・・17世紀  北アフリカ、中央アジアから
●キャベツ・・・19世紀  南ヨーロッパから
●じゃがいも・・・19世紀  南アメリカから
●トマト・・・19世紀  メキシコから
●玉ねぎ・・・19世紀  中央アジアから
●たけのこ・・・18世紀  中国から
●ほうれんそう・・・17世紀  イランから
●さつまいも・・・18世紀  メキシコからグアテマラ
●セロリ・・・19世紀  ヨーロッパから
●白菜・・・19世紀  中国から
 

 
野菜の分類
現在、日本では葉菜類、茎を食べる茎菜類、実を食べる果菜類、花を食べる花菜類、
そして根を食べる根菜類という分類になります。
◎葉菜類 [キャベツ、レタス、ミツバ、小松菜、にら、ねぎ、パセリなど]
◎茎菜類 [アスパラガス、うど、たけのこ、玉ねぎ、ふきなど]
◎果菜類 [かぼちゃ、きゅうり、トマト、なす、ピーマン、オクラ、すいかなど]
◎花菜類 [カリフラワー、ブロッコリー、みょうが、食用菊など]
◎根菜類 [かぶ、大根、にんじん、ごぼう、くわい、じがいも、さつまいも、黒いも、はす、わさびなど]
 

 
有色野菜と緑黄色野菜
有色野菜とは⇒野菜類のうち生の状態で可食部100gあたりカロチン含量が600μg以上のもの。
緑黄色野菜⇒可食部100gあたりカロチン含量が600μg以上のもの、
                     また600μg未満であっても摂取量や食べる頻度が高く、実際に有効なカロチン源となっているもの。
  

緑黄色野菜の栄養成分(100gあたり)

  カリウム
(r)
カルシウム
(r)
カロチン
(μg)
ビタミンC
(r)
食物繊維
(g)
 あしたば 540 65  5300 41  5.6
 かぶの葉 330 250 2800 82 2.9
 かぼちゃ 400 20 730 16 2.8
 しその葉 500 230 11000 26 7.3
 こまつな 500 170 3100 39 1.9
 トマト 210 7 540 15 1.0
 にんじん 280 28 9100 4 2.7
 パセリ 1000 290 7400 120 6.8
 ピーマン 190 11 400 76 2.3
 ブロッコリー 360 38 810 120 4.4
 ほうれんそう 690 49 4200 35 2.8

※カリウム(k)成人所要量(日)2000r
    おもに細胞内液に存在し、浸透圧の維持、筋肉(特に心臓)の収縮に関係する。
   カルシウム(Ca)成人所要量(日)600〜700r
    体内のCaの99%は骨と歯に含まれる。
    残りの1%は血液や体組織に含まれ血液凝固作用、筋肉の収縮作用、神経の興奮性を適切に保つ働きがある。
   カロチン(ビタミンAとして)成人所要量(日)1800〜2800IU
    成長、正常な視覚に必要。免疫機能にも関わっている。
   ビタミンC成人所要量(日)100r
    コラーゲンの生成と保持。抗酸化作用を有する。
   食物繊維
    便通とよくする。また、コレステロールを吸着し体外へ排泄する。

 

 
★野菜をおいしく食べましょう★
日本の食文化において、野菜の調理法は多種多様です。
生で食べる、ジュースにする、煮る、蒸す、焼く、茹でる・・・さまざまな調理法でおいしく食べることができます。
野菜は食生活の要です。いろいろな種類の野菜をたくさん食べて、体内で必要な量を保っていくことが大切です。
 
 

 
 
 

栄養士    高橋 広海             

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