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NO.78

 

ビタミンを知ろう

'06. 6月号

 

ビタミンとは、vita(生命に必要な)と、amin(ある化学分子の集団)という意味から名付けられたそうです。
ビタミンの定義とは「微量で体内の代謝に重要な働きをしているにもかかわらず
自分で作り出すことができない化合物」とされています。
☆ビタミンの必要量は1日1グラム以下なので、微量栄養素と呼ばれる
☆ビタミンには、エネルギー源となるカロリーはない
☆ビタミンには、人間の体の組織を構成する要素はない
☆ビタミンの役割は、炭水化物、糖質、脂質(三大栄養素)を体内でエネルギーに転換させるときに必要不可欠で、
   三大栄養素をスムーズに代謝し正常な働きができるようにすること
☆人間の体には代謝が行われるための「酵素」があるが、ビタミンがなければ酵素は全く機能しない。
   ビタミンは「補酵素」として酵素の働きを助ける

 
 
ビタミンの種類
今現在確認されているのは13種類です。ビタミンは水溶性と脂溶性に大別されます。
 
≪水溶性ビタミン・・・ビタミンB群、ビタミンC≫
水に溶けるビタミン。多く摂取しても、体内で必要な量以外は尿中に溶け込んで排出される。
 
≪脂溶性ビタミン・・・ビタミンA、D、E、K≫
脂に溶けるビタミン。摂取しすぎると体内に蓄積し、過剰症を引き起こす場合がある。
しかし普通に食事している分にはまず過剰症になることはない。

 
 
こんなときはこのビタミンを
●カゼを引きやすい⇒ビタミンA、C、B1
ビタミンAは鼻や喉、肺の粘膜を保護、強化してウイルスが体内に侵入するのを防ぐ働きがあります。
ビタミンCは白血球の働きを助け、免疫力をアップさせます。ビタミンB1は体力を回復させる働きがあります。
これらのビタミンはカゼを引くと消費量は増大するので、意識して摂取していきましょう。
 
●疲労しやすい、倦怠感がある⇒ビタミンB1、B6、E、C
ビタミンB1、B6は神経を正常に保ち、筋肉を和らげる働きがあります。
ビタミンB1は筋肉に溜まっている乳酸などの疲労物質を除去するのに役立ちます。
ビタミンEは血液の流れを良くし、疲労を軽減させます。ビタミンCは不足すると脱力感が強くなります。
 
●目が疲れやすい⇒ビタミンA、B1、B2
ビタミンAはレチノールともいわれ、視力と関係した働きをします。
レチノールが光の反応や明暗を感じとるのに重要なので、不足すると夜盲症の原因となります。
また、ビタミンAは目の角膜の乾燥を防ぐのでドライアイなどの予防になります。
ビタミンB1、B2は目の周りの筋肉疲労を緩和し、視神経や眼球運動を正常にする働きがあります。
 
●タバコを吸う⇒ビタミンC、A
タバコを一本吸うとビタミンC約25rが消費されてしまいます。
ビタミンCが不足すると抵抗力が落ち、カゼを引きやすくなったり、頭痛や肌荒れなどの原因にもなります。
ビタミンAは喉や肺の粘膜を保護する働きがあります。
 
●外食が多い⇒ビタミンB1
外食では糖質の多い食事(ラーメン、そば、パスタなど・・・)になりがちですが、
糖質をエネルギーに転換させるためのビタミンB1は外食にはほとんど含まれません。
ビタミンB1が不足すると疲れやすいなどの症状がでてきます。
 
●お酒をよく飲む⇒ビタミンB群、C
アルコールは肝臓に脂肪が沈着し脂肪肝になりやすいのですが、
ビタミンB群は肝臓に脂肪が沈着するのを防ぎ、アルコールの代謝をよくします。
ビタミンCはアルコール分解のときに生じるアセトアルデヒドという有害物質を減少させる働きがあります。
 
●肌のトラブル⇒ビタミンA、B群、C、E
ビタミンAは皮膚の細胞膜を正常に保つ働きがあります。また角化を抑え乾燥、カサつきを防ぐ働きがあります。
ビタミンB群は皮膚の代謝を促進して、回復させる働きがあります。
ビタミンCはコラーゲン生成を助けて健やかな肌にします。
またビタミンC・ビタミンEにはホルモンバランスを整えて血液循環を良くして
肌の新陳代謝を活発にさせる働きがあります。
 

     

 

 

栄養士    高橋 広海             

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