日本人は、カルシウムに次いで鉄分が不足している傾向があります。
鉄分は食事での吸収率は低く、欠乏しやすいミネラルです。
鉄分の働き
○タンパク質と結合し、血液中にあるヘモグロビン(血色素)の構成成分
○筋肉中にあるミオグロビン(肉色素)の構成成分⇒体の各器官に酸素を運ぶ働きをしています
不足すると身体が酸欠の状態になり、
朝起きるのがつらい、血色がよくない、息切れがする、だるい、倦怠感などがみられます。
鉄分不足から起きる貧血が鉄欠乏性貧血。
鉄分の役割
●鉄欠乏性貧血の予防・治療
●成長を助ける
●病気に対する免疫力をつける
●皮膚の血色をよくする
人間には、成人男性で3g、女性で2gの鉄分が存在していて、
主に赤血球のヘモグロビン、筋肉中のミオグロビン、肝臓のフェリチンに含まれています。
1日に必要な摂取量は、男性10r、女性12r(閉経時10r)です。
※女性は月経による出血のため12r必要です。
鉄の種類
ヘム鉄 |
…レバーなどの動物性食品に含まれています。
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非ヘム鉄 |
…植物性食品と、動物性食品の60%に含まれています。
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通常の食事からは主に非ヘム鉄が多く摂取されているが、ヘム鉄に比べて体内での吸収率は低い。
非ヘム鉄は5〜8%程度、ヘム鉄は20〜30%の吸収率となっています。
鉄分の吸収率を高めるには、ビタミンCと同時に摂ることが必要です。
ビタミンCの多く含まれている野菜や果物といっしょに摂取しましょう。
鉄分の多く含む食品(100g中の含有量)
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肉類 |
●豚レバー…13.0g
●鶏レバー…9.0g |
●牛レバー…4.0g
●牛ひき肉…2.5g |
魚貝類 |
●煮干し…18.0g
●しじみ…10.0g
●あさり…7.0g |
●わかさぎ…5.0g
●にじます…4.0g |
野菜 |
●切干大根…9.5g
●ほうれん草…3.7g |
●小松菜…3.0g |
豆・大豆製品 |
●凍り豆腐…9.4g
●きな粉…9.2g
●あずき…5.4g |
●油揚げ…4.2g
●納豆…3.3g |
※コーヒーや紅茶を多量に飲む人は、鉄分の吸収が妨げられやすい。
※1品で鉄分を多く含む食品は少なく、また鉄分は吸収が悪いので、
食事は3食バランスよくいろんな食品を摂取することが大切です。 |
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