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NO.43

 

クエン酸で夏バテ知らずになろう!

'03. 7月号

 

人間の生命活動は食べ物を摂ることによって、その栄養分が体内でエネルギーに変わることで営まれます。
その栄養分が完全燃焼すれば疲労物質である「乳酸」が体内に残ることはありません。
しかし不完全燃焼の状態になると乳酸が体内に溜まり肩こりやだるさの原因となってしまいます。
そこで、クエン酸が必要となってきます。
スポーツ選手がクエン酸を摂取することで疲労を残さないようにするということが知られていますが、
クエン酸には疲労のもとを除去する働きがあります。

 
 
クエン酸とは?
食物が体内でエネルギーに変わる過程(クエン酸サイクル)の中で働く有機酸の一つで、
エネルギーを生み出すためには必要不可欠なものです。
もともとクエン酸は人間の体内でつくられる物質です。ところが現代人はクエン酸不足の傾向があるようです。
原因はストレスや運動不足、または過剰な運動量、
生活の乱れなどで体内での酸素不足が生じることによってクエン酸が生産されない状態になることです。
 
細胞内の酸素不足⇒クエン酸サイクルの酸素不足⇒
⇒乳酸が大量発生し体内に溜まる⇒細胞・血管・筋肉を硬化させる⇒疲労

 
クエン酸を摂取することで体内に溜まった乳酸を除去したりできにくくします。
つまり疲労回復に役立つということです。
クエン酸は、夏では1日に約 3〜5g摂取するのが好ましいとされています。
ただ、クエン酸は熱に弱く水に溶けやすい性質があるので生で摂取しましょう。
クエン酸は「すっぱさ」(酸味)のもとで、果物や野菜に含まれています。
グレープフルーツジュース(200t)……約2.6g
オレンジジュース(200t)……約2.0g
みかん(1個)……約1.0g
レモン(スライス 3切れ)……約0.5g
梅干(1個)……約0.3g

 
 
その他のクエン酸の働き
◎抗菌作用があるので食中毒の予防になる
◎人間の唾液をサラサラにし口の中の不快感が除去される
◎胃腸の蠕動運動を活発にし唾液の分泌を促進させ食欲不振を解消する
◎カルシウムを解けやすくし腸管からの吸収を促進させる
◎皮膚の新陳代謝を活発にし老廃物を除去することにより肌の老化予防に役立つ
◎体内に溜まった老廃物や余分な脂肪が排泄され、胃腸の運動を活発にし便秘解消などによりダイエットにも役立つ

 
 

 

栄養士    高橋 広海             

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