ホーム > あしたも元気 > カルシウムの上手な摂り方

 
 

NO.41

 

カルシウムの上手な摂り方

'03. 5月号

 

日本人はカルシウム不足!
日本人にとってカルシウムは必要不可欠なミネラルです。
カルシウムは人間の骨となって体を支え、
内臓を保護したりイオンの状態で筋肉を収縮させたり神経に刺激を与えたりしています。
【 カルシウムの働き 】・・・栄養所要量 600r/日
●体内に約 1sあり、その99%は骨や歯を形成する。
●神経刺激を伝え、筋肉収縮や心臓の拍動を調整する。
●血液を凝固させる。
 
【 カルシウムが不足すると…? 】
●骨がスカスカになりもろくなる「骨粗鬆症」が起こりやすくなります。
●不足の状態が続くことによってそれを補うために骨からカルシウムが溶け出し、
   血管に付着して結石や動脈硬化の原因になるといわれています。
 
【 なぜ、これほど重要なカルシウムが不足がちなのせしょうか? 】
●カルシウムは水に溶けにくい性質のため、摂取量がすべて吸収されるのではなく、
   人間の体内に吸収されるのは摂取量の1/3程度だからです。
 
【 牛乳・乳製品は吸収されやすい 】
●牛乳や乳製品にカルシウムは50%以上吸収されますが、その他の食品では15〜30%程度です。
●なぜ牛乳・乳製品にカルシウムが吸収されやすいのかというと、
   これらの中には乳糖やカゼインという成分が含まれていて、
   この成分がカルシウムの溶解度を高くして体内での吸収をアップさせます。

 
 
カルシウムと一緒に摂る栄養素
◆ビタミンD・・・・・・

栄養所要量 2.5μg/日
カルシウムの利用を高める働きを持ち、腸でのカルシウム代謝や骨でのカルシウム代謝、血液中のカルシウム濃度の維持などに関わっています。干しシイタケやかつお、いわしなどに多く含まれています。

◆マグネシウム・・・ 栄養所要量 320r/日
カルシウムとマグネシウムは、約 2:1のバランスでともに生命の維持に大きな役割をしています。マグネシウムが上手に働かないと、カルシウムがうまく作用しないのです。干しひじきや大豆・大豆製品、そばなどに多く含まれています。
◆リン・・・・・・・・・・ 栄養所要量 700r/日
カルシウムとリンが結びついて、リン酸カルシウムとなり骨や歯が硬くなります。リンはいろいろな食品に含まれているため不足することはほとんどありませんが、リンを過剰摂取するとカルシウムを体外に排泄してしまうので摂り過ぎには注意が必要です。加工食品やインスタント食品にはリン酸塩という形で含まれているので気をつけましょう。

 
 
カルシウムの敵!
◆喫煙・・・・・・・・・・

たばこの吸いすぎは、胃腸を荒らしてカルシウム吸収を妨げます。

◆飲酒・・・・・・・・・・ 飲みすぎると尿といっしょに排泄されてしまいます。
◆ストレス・・・・・・・・ ストレスが溜まると、それに対抗する副腎皮質ホルモンという物質が分泌され、これがカルシウムの吸収を悪くします。
◆食生活の乱れ・・・ 日頃、胃腸に負担をかけるとカルシウム吸収がうまくいくかなくなります。

 
 

 

栄養士    高橋 広海             

前ページ < top > 次のページ