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NO.40

 

コレステロールを知ろう

'03. 4月号

 

人が生命活動を維持できるのは、人間の全身の細胞に酸素と栄養素が絶えず運ばれているからです。
酸素と栄養素は、血液が血管【動脈】でお通して運ばれます。
【動脈】は、子どもの頃はゴムのように弾力性があり透明度も高いのですが、
加齢によって古いゴムホースのようになり、内壁にゴミが溜まり始め、通り道は狭くもろいものになっていきます。
『動脈硬化』といわれるものです。『動脈硬化』を起こす危険因子は、
肥満や高血圧、運動不足、喫煙、ストレスなどがありますが、
遺伝や体質の改善で予防や軽減ができるといわれています。
特に最近では、血液中のコレステロール値を低下させることが重要視されています。
つまり、コレステロールの多い食生活をしないということです。
しかし、極端にコレステロールが少ない場合は血管が弱くなるので体にとって適量は必要です。

 
コレステロール
脂質の一種。
体内に100〜150gほど存在。
細胞膜の成分やホルモンの原料。
善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)があり、
HDLは動脈から余分なコレステロールを運び去る。これに対しLDLはコレステロールを沈着させる。
◆植物油・・・・・・・・

リノール酸のような多可不飽和脂肪酸が多く含まれいてこれらに低下作用がある。

◆魚油・・・・・・・・・・ 青身の魚に多いEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に低下作用がある。
◆海草・・・・・・・・・・ わかめ、こんぶ、もずくなどには食物繊維が多く含まれ、これらに低下作用がある。
◆きのこ・・・・・・・・・ しいたけ、えのき、マッシュルームなどはビタミンやミネラルが豊富でコレステロールの代謝をスムーズにする働きがある。また、食物繊維が腸管からコレステロールの吸収を防ぐ働きがある。
◆大豆・大豆製品・・

大豆の脂肪はリノール酸などの多可不飽和脂肪酸が多く、またシトステロールなどの植物ステロールが多く含まれ、コレステロールの吸収を防ぐ働きがあるといわれている。

 

 コレステロールの多い食品・少ない食品

コレステロール含有量【可食部 100g中のr】

肉類 少ないもの ・ロースハム(40)
多いもの ・牛ひれ肉(60)   ・牛もも肉(55)    ・豚ひれ肉(60)
・豚ロース(65)    ・鶏むね肉(80)   ・鶏もも肉(95)
かなり多いもの ・牛レバー(240)  ・豚レバー(250) ・鶏レバー(370)
魚介類 少ないもの ・魚肉ソーセージ(15)   ・さつま揚げ(20)   ・ほたて(40)
多いもの ・マダイ(80)  ・シジミ(80)  ・アジ(70)  ・イワシ(75)
・カレイ(70)   ・サバ(65)    ・サケ(65) ・サンマ(60)
かなり多いもの ・すじこ(510)  ・イカ(300)   ・シシャモ(260)
乳・乳製品・卵 少ないもの ・スキムミルク(25)    ・普通牛乳(11)
多いもの ・プロセスチーズ(80)
かなり多いもの ・鶏卵(470)    ・バター(210)    ・マヨネーズ(200)
●卵は、良質なタンパク質やビタミン・ミネラルが豊富。健康な人なら1日1〜2個食べても血中コレステロール値が急に上がることはない。

※野菜・果物・穀物には、含まれないか、あってもごくわずか。


 

 

栄養士    高橋 広海             

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