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NO.35

 

毎日の食事からみる栄養Ⅲ

'02.11月号

 

肉について
  肉は牛、豚、鶏、その他の獣鳥鯨類を主とし、人間が生きていくうえで重要な動物性タンパク源です。
日本人は、肉を中心とした動物性タンパク質を食べることにより
平均寿命が延びたといわれているほど大切なタンパク質を含んでいます。
それと同時に脂肪も摂取することになります。
ただし、日本人は米を主食としてその他を副食にするという食文化ですので、
肉ばかりという過剰摂取にはならないのです。
  しかし、偏った肉の摂りかたは避けましょう。
肉は種類や部位によってエネルギーやタンパク質、脂肪などの量が違いますし、味や柔らかさも違います。
それぞれに合った調理法をして肉を食べましょう。

【 タンパク質 】
良質なタンパク質を豊富に含んでいます。
つまり、体内では合成されない必須アミノ酸をバランス良く含んでいるということです。
必須アミノ酸…イソロイシン、ロイシン、リジン、シスチン、メチオニン、
                     フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン
 
【 脂肪 】
肉に含まれる脂肪は不飽和脂肪酸で、これはコレステロールの原料になったり、
コレステロールが過剰増加すると動脈硬化などになりますが、コレステロールは生体膜の構成成分であり、
ホルモンの原料にもなるなど人間にとって必要な物質なのです。
そして、脂肪はエネルギー源として最も重要です。
また、おいしさという点からみると、脂肪分は味が濃厚でコクがあり舌触りなどもよいのです。
 
【 ビタミン・ミネラル 】
ビタミンB1、B2を含んでいます。特に豚肉はB1がたくさん含まれています。
肝臓、腎臓などの内臓肉はビタミンA・ビタミンC。鉄分も多く含みます。
 
100g中 牛肉ロース 豚肉ロース 鶏胸肉(皮付) 牛レバー 豚レバー レバー
エネルギー 318Kcal 253Kcal 244Kcal 132Kcal 128Kcal 111Kcal
タンパク質 16.2g 17.1g 19.5g 19.6g 20.4g 18.9g
脂  肪 26.4g 19.2g 17.2g 3.7g 3.4g 3.1g
炭水化物 0.2g 0.1g 0 3.7g 2.5g 0.6g
ビタミンA 7μg 6μg 72μg 1100μg 13000μg 14000μg
ビタミンB1 0.06㎎ 0.63㎎ 0.05㎎ 0.22㎎ 0.34㎎ 0.38㎎
ビタミンB2 0.17㎎ 0.23㎎ 0.08㎎ 3.00㎎ 3.36㎎ 1.80㎎
ビタミンC 1㎎ 2㎎ 1㎎ 30㎎ 20㎎ 20㎎
0.9㎎ 0.6㎎ 0.3㎎ 4.0㎎ 13.0㎎ 9.0㎎

     

★肉は必須アミノ酸を豊富に含んだ良質なタンパク質です。
加齢やダイエットで肉をまったく摂らないということは避けましょう。
そういう場合は脂肪の少ない赤身の肉を使用したり、脂肪の部分を取り除いて調理するなどしてみましょう。
また内臓肉を上手に調理してビタミンAや鉄分を摂取しましょう。

 

栄養士    高橋 広海             

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