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NO.34

 

肥満のメカニズムを知ろう! 〜正しいダイエット〜

'02.10月号

 

最近、中国製のダイエット用食品の健康被害が問題となっています。
しかし、ダイエット用食品のこういった問題は以前から少なからずあったとされています。
特に女性はホルモンのバランスが崩れる…といったものなどです。
このような問題をなくすためには、『肥満』について正しい知識を持ち、
正しい『ダイエット』を実行していくことが大切です。

 
 
肥満とは?

「太っている」「痩せている」というのは、体重や体型だけで判断するのではありません。
体全体に占める脂肪の割合、つまり『体脂肪率』が正常範囲より上回ることを肥満といいます。

●肥満には2つのタイプがあります
1つは脂肪細胞数が増加する肥満で、いったん増えた肥満細胞の数を減らすのは難しいとされています。
もう1つは「中年太り」といわれているもので、脂肪細胞数の数は正常でも細胞の大きさが肥大していくものです。

  
 
食べすぎによる肥満
体が必要とする以上のカロリーを摂取してしまうこと、
つまり摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると余分なエネルギーが脂肪に変えられて、
脂肪細胞となって体に蓄えられます。これが肥満の原因です。
※脂肪は1gあたり9Kcalのエネルギーを持っています。糖質やタンパク質は1gあたり4Kcalです。
つまり脂肪の多い食事をすれば、摂取エネルギーが多くなります。
体脂肪率 正常範囲 肥満
成人男性 15〜20% 25%以上
成人女性 20〜25% 30%以上


 
偏食などによる肥満
食べ過ぎなくても、偏食などを繰り返していれば肥満の原因となります。
たとえば、1日2食で食事の間隔が長くなると、食物のエネルギーが体に余分な脂肪を蓄えてしまします。
また、夜に食事の摂取量が多いのも肥満の原因です。
夜は栄養が吸収されやすく余分なエネルギーになりやすいのです。

 
 
正しいダイエットとは?
○摂取エネルギーが消費エネルギーを上回らないようにすること。
   摂取エネルギーに制限⇒よく体を動かす事を前提として男性なら1400〜1800Kcal、
   女性なら1200〜1600Kcalを実行すると、1日に約 500Kcalのエネルギーの不足が起こし
   月に1〜2sの減量が可能となってきます。
○タンパク質、脂質、糖質の必要量は確保すること…体を構成する重要な栄養素です。
○ビタミン、ミネラルを摂取すること…脂肪を分解するために必要です。
   不足すると食べる量を控えていても思ったほど減量できないのです。
○食物繊維を摂取すること…食物繊維は低エネルギーであり、便秘などにも効果的です。
○偏食を避けること。
○ゆっくり食べること。
○夜型の食事を見直すこと。
○運動をすること、体をこまめによく動かすこと。

 
 
ダイエットの鉄則
1.体に障害を与えないこと!
2.体重だけではなく体脂肪を減らすこと!
3.リバウンドをさせないこと!
4.短期ではなく、ゆっくり長時間かけるつもりで取り組むこと!
 
※他力本願、楽してダイエットはできません!!
 

 

     

栄養士    高橋 広海             

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