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NO.33

 

熱中症には注意!

'02. 9月号

 

『熱中症』とは?
  人間は皮膚の血液量を増やしたり、汗を出したりして体温を調節します。
ところが暑さのために体温のコントロールができなくなると、
熱が体内に溜まり急激に体温が上昇することが原因で起きます。
  真夏の炎天下に長時間いて強い直射日光にさらされたために起きる「日射病」と、
閉めきった蒸し暑いところに長時間いたために起きる「熱射病」、これらのように熱性障害のことをいいます。
そして、高温と水分不足によって発症します。
皮膚からどんどん水分が失われ、あっという間に脱水症状を引き起こします。

●ケアは?
  顔色が悪く、ぐったりして水分を与えても飲めない、意識が無い、
けいれんなどを起こしている場合はただちに病院へ行きます。

  
 
熱中症を予防するために
●脱水症状には気をつける!
脱水とは、生体の水分量が極度に減少し、
水分バランスが崩れて摂取量より排泄量が多くなった状態のことです。
 
●水分補給
人が汗をかくと水分と一緒に塩分も失われます。
ですから食塩水や塩分(ナトリウム)やカリウムなどの電解質を含んだものを摂取するとよいでしょう。
市販のスポーツドリンクが有効です。そのほか野菜ジュースや果物、味噌汁やスープで水分をとるのも良いでしょう。
とにかくこまめに水分補給することが大切です。
 

熱中症の症状と手当て

  程度 症    状 応急手当ての方法
熱けいれん 軽度 足、腕、腹部などの筋肉に
痛みを伴ったけいれん
食塩水を飲ませ、涼しい所で安静に
熱失神 軽度 目まい、失神、唇のしびれなど 涼しい所で衣服をゆるめて寝かせ、
足を高くする。意識があれば食塩水を飲ませる
熱疲労 中度 脱力感、頭痛、目まい、おう吐など 涼しい所で衣服をゆるめて寝かせ、
食塩水を補給
熱射病 重度 体温の上昇に加え、反応が鈍い、
言動がおかしいなどの意識障害
一刻も早く病院へ。その間、水をかけてあおぎ、
首やわきの下、足の付け根などを氷で冷やす

●0.2%程度んp濃い食塩水の補給
●暑さに慣れるまでの数日間は、軽い短時間の運動から始める
●運動による体重の減少が2%を超えないように水分補給する
●屋外では帽子をかぶり、吸湿性や通気性のよい薄い服を着る
●体調がよくないときは無理に運動しない


[読売新聞2002年 7月21日より] 

     

栄養士    高橋 広海             

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