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NO.26

 

かぜ・インフルエンザを防ぐ生活

'02. 2月号

 

  ますます寒さが増し、いよいよかぜの季節の到来です。
大人でもかぜは年に数回はひいているといわれる、もっとも身近な感染症です。
  インフルエンザ以外のかぜのことを、普通のかぜといいます。
この普通のかぜの代表的なウイルスが、鼻かぜウイルスです。
大人のかぜの約半数はこのウイルスが原因とされています。
  一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスを原因とする流行性のかぜで、
A型・B型・C型の三種類があります。毎年、インフルエンザの流行によって、
国民の5〜10%の人が、発症しているといわれます。
  インフルエンザと普通かぜの違いは、その感染力と症状の重さにあります。普通かぜは空気感染ではなく、
接触感染です。そのため、感染力はあまり強くありません。
  普通かぜにかかった人が鼻を触った手で触れたものを、ほかの人がさわり、その手を自分の鼻に持っていけば、
ウイルスは鼻の粘膜に入り込んで、4〜5日間の潜伏期間を経て発病する、というわけです。
また、目と鼻は涙管でつながっているため、ウイルスに触れた手で目をこすることによっても感染します。
  一方、インフルエンザは空気感染によって発症します。
せきやくしゃみによって霧状に飛び散ったウイルスを、周囲の人が吸い込むことにより、
のどや鼻、あるいは肺や気管支に直接ウイルスがついて感染をおこし、24時間程度の潜伏期間を経て発症します。
  症状の点から見ていくと、普通かぜの場合、熱はないことが多く、高くても38度くらいまで。
頭痛や全身倦怠感などの全身症状もないか、軽いのが通常です。
  一方、インフルエンザは、大人でも、突然に38度から40度の高熱がでます。
強い頭痛と全身倦怠感、関節や筋肉の痛みがでて、食欲もほとんどなくなります。
高熱は、2〜3日続き、横にならずにはいられません。
  このように、インフルエンザの症状は、普通かぜに比べてかなり重いので、“単なるかぜ”とあなどるのは危険です。
明らかに普通かぜだとわかっている場合には、従来どうり、安静にして休むことです。
インフルエンザと思われる症状がでたときには、すぐに受診しましょう。
特に高齢者・乳幼児・慢性の病気を持つ人は、注意が必要です。

   
〜日頃からの予防〜
  普通かぜは、手で鼻などをこすることによって感染するので、
手で顔を触れないようにするとともに、手洗いは予防のために特に有効です。
さらに、マスクは鼻への手の接触が減るとともに、空気中に噴霧しているウイルスを吸い込まない、
という意味でもある程度有効だと考えられます。
また、うがいをしてのどの粘膜を清潔に保つことも、予防につながるといいます。
  そのほか、胃腸が弱っているときにかぜをひきやすいとされています。
消化吸収が落ちれば腸管免疫の働きが悪くなり、全身の抵抗力が低下するため、
かぜをひきやすくなると考えられます。また、ストレス過剰な生活をしていると、体は緊張した状態になり、
胃腸の働きが悪く、消化液の分泌も不足しがちになります。
日頃から腹八分目を心かけ、よく噛み、一口食べたら箸を置く習慣をつけて、食事のときくらいはリラックスしましょう。

 
〜ひいてしまったら〜
  できるだけ安静にして、体を休ませること。消化機能が落ちているので、食事は軽いものにしましょう。
ただし、水分はしっかりとってください。(おかゆは、特におすすめです。)
  昔ながらの対処法をいくつか紹介します。
 

 

 

栄養士    柴田 久美子             

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