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NO.20

 

生活習慣病と肥満

'01. 8月号

 

「太る」とは?
摂取エネルギーの方が消費エネルギーよりも多ければ、余ったエネルギーは脂質として体内に蓄積されます。
これが、「太る」ということです。つまり『食べ過ぎた』・『運動不足』だということが太る原因です。
これを。単純性肥満といい、肥満に人の約90%は単純性肥満です

 
  

りんご型肥満には気をつけて!
肥満には、「りんご型肥満」と「洋なし型肥満」の2タイプがあります。

りんご型肥満(上半身肥満)・・・・・・

お腹の周りに脂肪がつくタイプ
圧倒的に男性が多い
病気の合併率が高い
☆特に内臓の周囲に脂肪が溜まっている場合は危険です

洋なし型肥満(下半身肥満)・・・・・・

おしりから太ももにかけて脂肪がつくタイプ
生活習慣病との関わりは少ない

  

肥満度を身長・体重をもとに計算する
必ずしも、肥満=体重が多いということではありません。
肥満は、体を構成する成分のうち脂肪がどれくらいの割合を占めているかで判断します。
この計算方法で世界でもっとも広く使われているのが、BMI(ボディ・マス・インデックス)です。
 
BMI=体重(s)÷身長(m)×身長(m)
   18.5未満・・・・・・・・・低体重
18.5〜25未満・・・・・・・・・普通体重
25〜30未満・・・・・・・・・肥満1度
30〜35未満・・・・・・・・・肥満2度
35〜40未満・・・・・・・・・肥満3度
      40以上・・・・・・・・・肥満4度

欧米人は成人病の2〜3割がBMI値が30を超えているようですが、
日本人は30を超える人は成人の2〜3%しかいません。
しかし、日本人は欧米人と比べるとわずかな体重増加でも生活習慣病を引き起こしやすいと言われています。

 
肥満の原因は遺伝と環境
肥満は遺伝する…というほは本当です。
しかし、遺伝するのは肥満体ではなく、体質、つまり体脂肪を蓄える能力であるといわれています。
また、食生活やライフスタイルの乱れから肥満になりやすいのです。
 

≪肥満要因チェック項目と点数≫
 

@両親か、それいずれかが太っている (2点)
A幼児期や子供のころに太っていた (2点)

◎合計点数によるチェック◎

0〜4点=要因は今のところ少ない

5〜8点=要因がやや多い

9〜12点=要因がとても多い

B歩くことが少ない、車をよく利用する (1点)
C日常的に運動を行っていない (1点)
D脂っこいもの、脂を使った料理が好き (1点)
Eお菓子やジュースなど甘いものが好き (1点)
F毎日、お酒を飲む (1点)
G早食い。ドカ食い、ながら食いが多い (1点)
H夜食や間食が多い (1点)
I飲む、食べることでストレスを発散する (1点)

毎日新聞より

BC…食べた分だけ動きましょう!体を動かさなければエネルギーは余って脂肪になります。
D……脂っこいものは脂肪であり、高カロリーの上、体脂肪になりやすい性質があります。
E……砂糖や脂肪がたくさん含まれているので高カロリーです。
          果物も、果糖が含まれており体内で吸収速度が早いので、食べ過ぎには注意しましょう。
F……お酒は高カロリー食品です。また、アルコールが入ることで食欲のが増進します。
G……食事は 1日3回、規則正しく摂取しましょう。
          早食いは、食欲のブレーキがかかる前に食べ過ぎてしまいます。
H……就寝中は消費エネルギーが少ないので余分なエネルギーが蓄積されてしまいます。
I……ストレスと食欲は切っても切れない関係とも言われていますが、
          ストレスで消化リズムが狂ってしまいます。

 

肥満が引き起こす病気
肥満は生活習慣病の温床といわれます。しかも、病気がかなり進行するまであまり自覚症状がありません。
★糖尿病   ★高血圧   ★高脂血症   ★心臓病   ★胆石症   ★脂肪肝
★関節炎   ★不妊症   ★通風   ★女性の癌   etc…

 

 

栄養士    高橋 広海             

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