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NO.19

 

健康食品が3つに分類

'01. 7月号

 

健康機能食品とは?
  日本で近年、とても注目を集めている「健康食品」。
現在市場に出回っているものは品名にすると数千ともいわれています。
しかし、つい最近までは、「健康食品」には規制が少なく、
多種多様の健康食品の善し悪しは消費者自身の判断に任せていました。
  そこで4月から「健康食品」と一般に呼ばれてきたものが3つに分類されました。
厚生労働省が許可した“特定保険用食品”規格・基準を満たした“栄養機能食品”
そしてどちらでもない一般食品です。
特定保険用食品と栄養機能食品を合わせたものを保険機能食品といいます。
  人々の食生活や栄養バランスは、多くの生活習慣病と深く関わりを持っているため
保険機能食品の有効性や安全性などを確保しつつ、消費者に適切な情報を伝え、
個人に適したものを安心して選択し利用できるように、この保険機能食品制度が定められました。
それぞれの特性を正しく理解していただくことが必要です。
 
 

・・・・・保険機能食品・・・・・

 
医薬品
(医薬部外品を含む)
特定保険用食品
(個別許可型)
栄養機能食品
(規格基準型)
一般食品
(健康食品も含む)
表示内容⇒

・栄養成分含有の表示
・保険用途の表示
・栄養成分機能の表示
・注意喚起表示

・栄養成分含有の表示
・栄養成分機能の表示
・注意喚起表示

栄養成分含有の表示


  

規格・基準・表示について
≪特定保険用食品≫
・効果や安全性を科学的根拠を持って証明
・品質はメーカーと国が責任を持つ
表示されている事項
@保健機能食品である旨
A許可または承認受けた表示の内容
B栄養成分および熱量
C原材料の名称
D内容量
E1日当たりの摂取目安量
F摂取の方法および摂取する上での注意事項
G1日当たりの摂取目安量に含まれる機能表示する成分の栄養所要量に対する割合
H調理または保存の方法に関し注意を必要とするものはその注意事項
 
≪栄養機能食品≫
・摂取方法や1日当たりの目安量表示
・含まれる栄養素がどんな働きをするのかを表示
・ビタミン12種、ミネラル2種のいずれかを一定量含み、国の規格基準に適合していれば個別の許可は必要ない
表示されている事項
@保険機能食品である旨
A厚生労働大臣が定める基準に適合するものとして表示をしようとする栄養成分の機能
B栄養成分および熱量
C1日当たりの摂取目安量
D1日当たりの摂取目安量に含まれる機能を表示する成分の栄養所要量に対する割合
E調理または保存の方法に関し注意を必要とするものはその注意事項
F本品は、特定保険用食品と異なり厚生労働大臣による個別審査を受けたものではない旨

 

健康一口メモ
 
玄米・食べてもいい人、悪い人
  ビタミンやミネラル、食物繊維をたっぷり含んだ玄米は「体にいい」という理由から愛好者が急増しています。
しかしだらが食べても体によいとはかぎりません。
玄米の外側には薄い茶色の表皮(ぬか層)が付いていて、この部分が消化に悪いといわれています。
やせている人はもともと消化吸収が悪いタイプなので、玄米を食べても完全に消化されません。
かえって胃腸に過度な負担をかけてしまうだけ。体のことを思えば食べない方がいいでしょう。
それでも「健康のために玄米を食べたい」という人には五分づき米がおすすめです。
ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素は残っていて、
しかも普通の炊飯器でおいしく炊けて食べやすいのが特徴です。「美味しくない」と感じているのなら、
それは体が欲求していない証拠。消化吸収のよい白米を食べて、
足りない栄養素は他の食品からバランス良く取るようにしましょう。

21健医総研主任研究員   鷲崎 誠    
産経新聞 平成13年 6月 6日(水)より       

 

栄養士    高橋 広海             

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