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NO.13

 

元気で長生きするための食生活

'01. 1月号

 

  『元気で長生きするための食生活』が明らかになりつつあります。
それは、高齢者の方が生命を営むために必要な各栄養素を確保すると同時に、
生理的老化現象にあるような栄養や食事の摂り方をし、病的老化現象が起きないようにする事を目的としています。
  人間の生理機能は、30歳を頂点に加齢が進むにつれて低下します。
生理的老化とは、必ず起こる心身の変化の事で基礎代謝量が減少したり、食物の咀しゃく、
つまり「噛む」能力の低下や各栄養素の代謝の変化などです。
病的老化とは、高血圧や動脈硬化、骨粗鬆症、老年痴呆などです。

元気で長生きのための食生活指針

・3食のバランスを良くとり、欠食は避ける。
・油脂類の摂取が不十分にならないようにする。
・動物性たんぱく質を十分にとる。
・様々な種類の肉、魚を摂り偏らないようにする。
・牛乳は毎日200ml以上飲む。
・野菜は緑黄色野菜や根菜など1日4皿を目安に食べる。
・おかずを先に食べよう。
・調理を工夫して食生活を豊かにする。
・酢・香辛料、香り野菜を十分に摂り入れる。
・味見してから調味料を使う。

産経新聞2000年11月30日

  

◆食事のポイント◆
高齢者の方は、消化液の分泌機能低下や咀しゃく力の低下により、
どんなに栄養満点の食事でも消化吸収が進まず十分な栄養が摂取できません。
そこでやわらかく消化の良い食品の選択と調理法の工夫が必要となってきます。
しかしこの事だけを考えていると、糖質中心の食事になったり、食物繊維が不足してしまいます。
昔から親しんだ味や素材を生かす事が大切です。
また、「口にやわらかい食物では便は固くなり、口に固い食物ではやわらかい便を生む」と言われるように、
やわらかいものだけを食べていると食物繊維が不足し、便秘になってしまいます。
便秘を予防し、やや衰えている腸を刺激するためにも食物繊維を摂取しましょう。

 

◆食品の選択◆

動物性たんぱく質を摂取することで、たんぱく質の一種『アルブミン』が肝臓で合成されます。アルブミン値が低下すると早期に亡くなりやすいというデータがあります。肉、魚、牛乳などの動物性たんぱく質を十分に摂取することは、元気で長生きするために欠かせません。

   

コレステロール値は低すぎても癌や脳卒中の要因となります。長生きとの関係では、75歳未満なら男性156〜182r/dl・女性183〜230r/dl程度が好ましい範囲であり、75歳以上では男性はコレステロール値と長生きが全く関係なくなり、女性では182r/dl以下になると余命が短くなり、高くなるほど長生きする傾向があると言う報告があります。

   

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主食・パンの少ない現在の高齢者の1/3は、パンが全然食べられないようです。主食はご飯、お粥、めん類が主体となります。しかし高齢者の場合は副食、つまりおかずの方が大切です。おかずをたくさん食べましょう。

A ・高齢者は肉が苦手なようですが、部位によってはやわらかい部分もあり好まれます。一般的に脂身が多いので、少ない部分を食べましょう。
B 魚貝・最も好まれる食品です。なかでも鯛、鮭、カレイ、まぐろ、うなぎなどが好まれます。これらは美味しいだけでなく小骨が少なく食べやすいからです。鰯、秋刀魚、鯖などの青身の魚はあまり好まれないようです。良質な動物性タンパク質であると同時に、魚油が血液凝固に対して制御的に働くので血栓予防になります。
C ・一日1〜2個は食べましょう。良質なタンパク質です。
D 大豆大豆製品・食べやすく消化も良い食品です。卵や肉と同じ位のタンパク質が含まれています。植物性タンパク質です。
E 野菜・一般に、ほうれん草、大根、里芋、人参、かぼちゃなどが好まれます。逆にあまり好まれないのは、固くて食べにくく、匂いのきつい野菜です。野菜は生よりおひたしにしたり煮込んで食べましょう。ビタミン、ミネラル食物繊維が含まれます。
F 牛乳乳製品・高齢者の4人に1人は牛乳を飲む習慣がなかったり、下痢をすると言う理由で飲んでいないようです。最近は低脂肪乳や下痢の原因となる乳糖を含まない牛乳があるのでそれらを利用してみましょう。そして冷えたままでなく温めると良いでしょう。また、料理に利用するのも一方法です。乳製品はヨーグルト1ヶ、チーズ1切れ摂取しましょう。

 

栄養士    高橋 広海             

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