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 レポート 071


増加傾向の心筋梗塞とは?
−寒くなると要注意!−
 
   秋から冬にかけて増える疾患、と聞くとインフルエンザのような感染症を真っ先に思い浮かべますが、実は、もっと気にかけなければいけない疾患が、心疾患だといいます。事実、日本人の死因の第2位は、心疾患(2014年厚生労働省発表)。心疾患のなかで最も多いのが、心筋梗塞や狭心症などに代表される疾患だそうです。心筋梗塞の発症は早朝に多く、また冬場に多いことが知られています。冬場に多い理由は、暖かい室内と寒い室外、同じ室内でも寒い脱衣場と暖かい浴室など温度差で血圧に大きな変動を生じ、心臓・血管に負担をかけるからと考えられています(ヒートショックといいます)。

 
   国立循環器病センターによると、わが国の心筋梗塞の発症数は魚食から肉食≠ヨ急速に食生活の西洋化が進んだことや、人口の高齢化によって増加傾向にあるそうです。1979年から30年間の調査では、心筋梗塞の発症数は1979年当時の4倍にも達しています。中年以上の男性では、特に肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常がある場合は、注意しなければならない疾患だといいます。
 
   そこで今回は、これからの季節に気をつけたい心筋梗塞について丹羽先生に伺ってきました。
「心臓の周りには冠動脈といって、心臓の働きをつかさどる血管が取り囲んでいる。年齢とともにその血管の機能が低下し、傷つき、しなやかさも失われてきます。そうして血管の血の巡りが悪くなって、動脈硬化を起こす。そして血管が詰まると壊死が起こる、これが心筋梗塞です」
 

―――予防として気をつけないといけないことはどういうことでしょうか?
「これは最近、40代、50代にも増えている。とくに太っている人、脂っこいものが好きな人、運動不足でストレスの多い人などは要注意ですね。いちばん気を付けたいのはやっぱり食事。特に脂。酸化した脂が血管にへばりついて血管の通りを悪くするんです。病院に行くと、血液凝固阻止薬で血液をサラサラにしたほうがいいと、よく聞くワーファリンなど処方されるが、あれは、いざというときに血が止まらなくなるから怖い。できれば食事や運動で血液の流れを良くしてあげたほうがいい。和食中心にして、酸化した脂物は口にしないこと。そしていつもどんな病気にも予防は適度な運動と睡眠、ストレスを溜めないことです」

 
   動脈硬化は、肌のシワやシミなどの老化現象と異なり、外からはわかりません。気づかないまま、動脈硬化の壁にプラークと呼ばれるコレステロールや脂質などが蓄積し、血液の流れが悪くなる結果、ある日、突然、狭心症や心筋梗塞といった重大な病気を引き起こすといいます。
   先生は、揚げ物は目の前で揚げているもの、家でお母さんや奥さんが揚げたものはいいけど、厨房が見えない画一的なレストランの揚げ物や、スーパーの惣菜など要注意だといいます。
 

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