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 レポート 064


PM2.5 夏まで要注意!
−SODで予防は?−
 
   中国北京の大気汚染。私たちはテレビで煤けた薄暗い空の画像を何度見たことでしょう。あの大気汚染の映像は世界中に流され、衝撃を与えました。そして、その汚染された大気は、冬から春にかけての偏西風で隣国日本にも飛来したのです。もはや対岸の火事とは言っていられない深刻な事態でした。
   かつて日本でも高度経済成長のときには工場からのばい煙などで喘息患者が急増し、大きな社会問題となりましたが、あのときの工場地帯の大気の色と、今の中国の様子とはレベルが違いすぎます。数メートル先も見えないような大気汚染は、誰も経験したことのない光景ではなかったでしょうか。
   その中に含まれていた有害物質、PM2.5。PM2.5というのは排気ガスや工場用の排煙に入っている成分で、PMというのは化学式名。日本語にすると微小粒子状物質といいます。そして2.5というのは大きさです。これは粒子としては髪の毛の直径や花粉よりも小さなもので、このぐらい小さくなると、普通のマスクでは簡単に通過してしまうということでした。小さい部類になると直接肺に入ってしまうので肺がんの確率が上がったり、アレルギーや喘息などの病気が発症しやすいというデータもあるようです。
   このPM2.5は花粉などと結合して地上に降りてきます。花粉とPM2.5が接触すると花粉からアレルギー物質が溶け出し、さらにPM2.5と反応。より有害な物質へと変化して気管支や肺胞にまで到達するとか。
   とにかく日本中が眉間にしわを寄せ、大気を気にかえる春です。しかし、この問題は何一つ解決されてはいません。それどころか、中国の大気汚染は、年々悪化の一途をたどっているのですから、この先のことを考えると暗澹たる気持ちになります。また、PM2.5は、黄砂と結びつくことで、より遠くまで飛来しやすくなるメカニズムが働くといいます。
   環境省によると、風に乗って黄砂が運ばれる途中で、大気汚染物質である硫黄酸化物や窒素酸化物が、中国の大都市を通過する黄砂に付着する可能性があるといいます。スギ花粉の季節が終わっても、汚染物質を含んだ黄砂が春から夏にかけて飛来しています。
   気象庁によると、この黄砂は、太平洋高気圧が張り出す夏前まで続くといいます。さらにヒノキなどスギ以外の花粉もあります。これは梅雨時に要注意だそうです。といのは、PM2.5と花粉が結合し、それらが雨などで水分を含むと、花粉は5分ほどで破壊し、中の汚染物質やアレルギー物質が放出されます。これらが地上に落ち、雨が上がって乾燥すると、拡散する可能性が高いといいます。
   一部自治体は呼吸器疾患を持つ人にマスク着用を促しています。
 
   大気中の空気汚染物質が体内で活性酸素を
 
   そんな状況の中、今回、丹羽先生にはこのPM2.5のこと、SODはそれに対処できるのかどうかなどを聞いてみました。
 
―――先生、中国からの大気汚染が日本にもやってきて、健康被害などを心配する声が多く寄せられています。
「PM2.5ですね。これは止めることができん。となると、手っ取り早い予防策は、防塵マスクをするか、外に出ない。お子さんがいらして心配なお宅は、家でも高機能の空気清浄機を使うこと。これくらいしかないんだ」
 
―――これは、やはり、先生が講演などでおっしゃっている、日本が高度経済成長に入った1970年代の公害と同じことですか?
「もっとひどいね。日本はすぐに対策をたて、排水やばい煙に厳しい制限がつけられたし、企業も大金をかけてその対策をしたけれど、中国は野放し状態でしょ。ほとんどやっていない。おそらく日本の公害がいちばんひとかったときの数十倍はひどいでしょう。地球には偏西風という西から東に吹く風があるから、よけいにいかん。みんな日本に流れてくる。しかも、黄砂に乗ったり、花粉とくっついたりす。これも良くない。春から夏は要注意ですよ」
 
―――外に出なければいけないときにSODを多めに飲むことは効果ありますか?
「有効ですね。どうしてかというと、PM2.5の成分を分析すると、硫酸塩エアロゾル。これは排気ガスや工場のばい煙に含まれる窒素酸化物NOx(NOやNO2)や硫黄酸化物などが大気中で変化したものです。これらを吸い込むと肺まで到達する」
 
―――それをたくさん吸い込むと、どんな疾患が予想されますか?
「まず喘息ですね。あと、アレルギーの悪化、神経痛の悪化、めまい、アトピー性皮膚炎の悪化などが顕著に出ますね。さらに、長い期間吸い続けると、当然、肺の疾患が出る可能性は高いね。肺硬化症、肺がんなどですね。微粒子自体は直接には活性酸素を出すものではないけれど、肺に入って肺の粘膜とくっついて炎症を起こして肺が固くなる。肺の細胞をつぶしていくんだ。そのときに活性酸素が出る。SODは起こる過程の炎症を抑えるから有効なんです」
 
   今回の大気汚染物質の飛来には丹羽先生も大変心配していました。こういう現象は、すぐに健康被害と結びつかず、数年先、数十年先に発症することが多いからです。しかも、原因ははっきりと実証さないそうです。せめてSODだ予防していきたいものです。
 

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