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 レポート 054


高血圧
−降圧剤は血管の詰まりを改善させずに血圧だけを抑える薬−
 
   今回は、高血圧について丹羽先生にお話を伺ってきました。
   高血圧は日本人にとても多い疾患で、厚生労働省によると、現在、約781万人もの人が治療を受けているどうです。こんなに多くの人が治療を受けているわりには自覚症状が少なく、あまり危険な状態だという意識がないようです。しかし高血圧は、症状がほとんどないままに、長年かかってひそかに血管を蝕んでいく怖い疾患といえます。
 
   まずは、厚生労働省の発表している高血圧ガイドラインから、高血圧とはどのようなものか少し紹介します。
   血圧というのは、血液が血管の中を通るとき、血管にかかる圧力のことをいいます。心臓は、ポンプのように毎分60〜70回ぐらい、血液を血管へと押し出しています。これが、手首などをさわるとわかる脈拍です。
   心臓が収縮して血液を押し出した瞬間は、血管にいちばん強く圧力がかかります。これが収縮期血圧(最高血圧)。そして、収縮した後に心臓が広がる(拡張する)ときには、圧力がいちばん低くなります。これが拡張期血圧(最低血圧)。収縮期血圧と拡張期血圧のどちらが高くても、高血圧といいます。
   水道のホースに水を流すとき、水を多くすれば、ホースはぴんと張りつめた状態になります。高血圧は、高い水圧がホースにかかっている状態です。また、どこかでホースを押さえつけて通りにくくすれば、水の量は少なくても、そこから後ろのホースはやはり張りつめた状態になります。これと同じように、血圧も、心臓が送り出す血液の量(心拍出量)と、それを流す血管の通りづらさ(末梢血管の抵抗)とで決まってきます。
   では、どうして高血圧が起こってくるかというと、さまざまな原因があります。そのなかではっきりと原因がわかる高血圧は全体の1割もありません。日本人の高血圧の大部分は原因が特定できない高血圧です。
 
   高血圧が原因で起こる疾患は?
 
   高血圧が原因の一端で起こる病気はたくさんあります。
   高血圧の状態が続くと、たとえば、心臓は過重労働に対応しようと心筋を増やし、大きくなる心肥大。また血管、主に動脈は、高い圧に負けまいとして壁を厚くします。高い圧力によって血液の成分が動脈の内壁に入りこんで、それにコレステロールが加わるなどして動脈硬化を起こします。この動脈硬化は全身に起こり、血液の流れを悪くし、特に多くの血液を必要とする脳や心臓等に害が及ぶことになります。
   心臓の筋肉に酸素と栄養を運ぶのは血管ですが、これが硬くなると血液の流れが滞り、そこに血のかたまりができやすくなります。こうして血管が詰まって心筋が血液不足になるのが、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)です。
   一方、脳の動脈が硬くなると、心筋梗塞と同じようなプロセスで脳梗塞が起こってきます。また、硬くなった細い血管はもろくなり、そこに高い圧力がかかると脳の血管が破れて出血する脳出血にもなります。脳梗塞や脳出血など、脳の血管の障害が原因となって脳が正常に働かなくなるのを、脳卒中といいます。虚血性心疾患と脳卒中、どちらも一度に大きな発作が起こると、命にかかわることがあります。
   また、心臓病や脳卒中の陰に隠れて以外に知られていませんが、腎臓も動脈硬化の影響を大きく受ける臓器です。腎臓は、血液の中からいらない老廃物や有害なものを濾過して取り出し、それを尿にして体外に出すという働きを持っている臓器です。そのため腎臓の本質部分は、毛細血管のかたまりのようになっています。だから、動脈硬化が起こって血液の流れが悪くなると、腎臓の働きはぐんと落ちてしまいます。
   高血圧の治療が進んで、昔にくらべれば腎臓病になる確率は減っているものの、高血圧の人が長生きするようになり、今でも人工透析を受けている人の原因の第3位は高血圧などによる腎硬化症(2002年/不明分を除く)で、1993年からの10年間に2.5倍に増加しています。
 
   高血圧になりやすい人は?
 
   高血圧になりやすくする危険因子というのがあります。遺伝、肥満、糖尿病予備群、ストレス、喫煙、塩分の多い食事、飲酒の習慣などがその危険因子ですが、これらを多く持っている人ほど、高血圧になりやすいといえます。
   両親がそろって高血圧の場合、その子が高血圧になる確率は約50%、片親だけが高血圧の場合には子が高血圧になる確率は30%前後というデータもあり、遺伝性があるのは確かです。しかし、確率が50%であれば、両親ともに高血圧であっても、子が高血圧になるからならないかは半々です。遺伝があっても、その他の環境的な危険因子をなくせば、高血圧にならないですむというわけです。
   その逆に、親が高血圧でなくても、子が高血圧になることもあります。親にも高血圧の体質はあったものの、環境因子が整っていて現れずにいた場合、子どもが不摂生な生活をすれば、高血圧になることは考えられます。
 
   高血圧を予防するには?
 
   今、医療費が高くなっていることが大きな社会問題にもなっています。65歳以上のの高齢者で、医療費のいちばん多くを占めているのが、高血圧とその結果である病気(高血圧・虚血性心疾患・脳血管疾患等)の治療費です。
   日本は今後ますます高齢者が増えていくと予想されていますから、高齢者の医療費を減らすことは、大きな課題です。このためには、高血圧を定期健診などで見つけて血圧をコントロールする二次予防だけでは無理があります。若いうちから日常生活で高血圧のリスクを減らし、高血圧にならないようにすること、つまり一次予防が重要だといえるでしょう。子どものころから、高血圧にならないような生活習慣を身につけることが大切ということです。
   血圧というのは年齢とともに上昇する傾向があります。日本人男性で50代になると約59.2%が、女性は60代に約57.6%の人が高血圧になっています。これが70歳以上では、男性の約71.4%が、女性は約73.1%が高血圧となっています(平成18年国民健康・栄養調査より)。
   ただし、生活習慣病というのは、長年の生活習慣がもととなって起こる病気なので、急増する年代より前から注意したいものです。高血圧を招く生活習慣はもっと若いうちから始まっているから、子どものうちから高血圧の危険因子を減らして健康的な生活を送るよう心がけてもいきたいものです。
 
   生活習慣の改善
 
   塩分を摂り過ぎると血圧が上がることは、多くの研究や統計などから指摘されてきたことです。たとえば、1998年に報告された、日本を含めた世界32か国の1万人あまりを調査したINTERSALT研究の結果でも、塩分を多く摂っている人ほど血圧が高いということが指摘されています。
   今、「日本人の食事摂取規準(2005年版)」において日本人の成人に勧められている1日の塩分摂取の目標値は、男性10g未満、女性8g未満。これも高血圧患者はもっと厳しく、日本高血圧学会の定めた目標では1日6g未満(高血圧治療ガイドライン2009年版)となっています。現在のところ、日本人の塩分摂取量は、平均で1日11〜12gくらいですから、高血圧の人は半分近くに減らさなければならないのです。これがどうしてもムリなら、せめて1日の塩分摂取の目標値は守りたいですね。
 
   西洋医療における薬による治療
 
   高血圧治療の目的は、血圧を下げることそのものではなく、将来の心臓や血管の病気と、それらの結果としての虚血性心疾患や脳卒中を防ぐことです。高血圧と同時に、すでに糖尿病や脂質異常症、肥満など、心血管病の多くのリスクをもっている人は、薬による治療を受ければ効果が得られます。もちろん軽症の人は薬を使わずに血圧を下げることができるし、その後、適正な血圧を維持することも可能かもしれません。
   日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン2004年版によると、具体的な治療は、血圧がどの程度高いのか、高血圧以外の心血管病のリスクがどのくらいあるのか、によって3つに分けられ、それぞれ治療法が違ってきます。
   例えば低リスク群は、生活習慣改善を治療の中心としますが、生活の改善を3か月続けても血圧が140/90oHg未満に下がらない場合には、薬による治療が併せて行われます。中等リスク群も、まず生活習慣の改善から取り組みますが、低リスク群より早く、1か月後に140/90oHg未満に下がらない場合には、降圧薬治療を併せて行います。高リスク群と重症血圧患者は、高い血圧のまま放置すると危険なため、始めから生活習慣の改善と薬物療法を同時に始めます。
   薬を用いるとき、使う目的に合った作用を主作用といいます。血圧を下げる薬の主作用はもちろん降圧作用だから、それ以外に起こってくる作用はすべて、副作用といいます。何の薬でもそうですが、高血圧の薬にも副作用があります。降圧薬には多くの種類があり、それぞれに特有の副作用が現れることがあります。主にめまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、喘息、吐き気などの副作用があります。薬をもらうときに、医師あるいは薬剤師にしっかり副作用のことを聞いておきましょう。
 
   降圧剤はどうしても必要ならSODを併用するといい
 
   ここからは丹羽先生に伺いました。SODと高血圧の関連性、薬のことなどについて話していただきました。
―――今回は高血圧について伺いたいのですが?
「高血圧というのは、血圧が高いということを指していて、それ自体が病気というわけではない。しかし、血圧が高くなるということは、脳や心臓がやられる、悪くなるんです。どうしてかというと、まず、末梢の血管が詰まると血圧が高くなる。人の体は、血管が詰まって流れが悪くなると、自己防衛的に血圧を上げて血を流そうとするんです。その上がった血圧で心臓や脳がやられてしまうというわけです。心臓は、血圧を上げるために無理をする。脳は、血管が圧力に負けて破れてしまう」
 
―――よく、別の疾患のためにSODを飲んでいたら、血圧が平常値になっていた、という話を愛飲者の方から耳にするのですが、SODは高血圧にどのように作用するのでしょうか?
「ああ、他の病気で飲んでいたら、その病気はたいして良くならないのに、血圧は平常値になったという話も聞きますね。そりゃそうです。高血圧にSODはものすごくいいです。それは、血管が詰まって細くなって血のめぐりが悪いところにSODを飲むと、まず血の循環が良くなるんです。無理して血圧を上げて流す必要がなくなるんです。そうすると血圧は下がりますね。次に、SODは血管の壁についているゴミなども流すから、血管が広くなります。そうすると詰まっていたゴミを押し出そうとして上がっていた血圧が、押し出す必要がなくなって下がります。と同時に、血管を元気にします。ただ、たまにストレスや他のホルモンの影響かなにかで血圧が上がっている人がいます。そういう人は、SODを飲んでも血圧が下がらないことがあります。しかし、末梢の血管を元気にするから心筋梗塞や脳出血は起こしにくいです。血圧が下がっていなくても飲み続けたほうがいい」
 
―――降圧剤を常用している人も多くですが、これはどうでしょうか?
「降圧剤などを飲んでいたら血管がよけいに詰まるだけです。血管の詰まりを改善させないで血圧だけを抑える薬ですから、血のめぐりは悪くなる。血流を良くして詰まりをなくさなきゃいけないのに、詰まりはそのままで血圧だけ下げたって意味はない。いいわけがない。あれはね、もう血圧が180や200になって危険な人、血管が破れて今にも脳出血や心筋梗塞を起こしてしまいそうな人が一時的に血圧を下げるための薬です。決して高血圧を治す薬ではないんですよ。そのことを分かって飲みなさい。根本的な解決になっていない。常用なんてもってのほか」
 
―――では、降圧剤とSODをいっしょに飲むのはいのでしょうか?
「いい。それはいいです。降圧剤の副作用が緩和されます。そして血の巡りも、詰まりも良くしてくれます。高血圧の場合、血管の詰まりや老化だけでなく、さっきも言ったようにホルモン異常などで血圧が下がらない人がいます。だからSODを飲んでも下がらないから、効果がないからやめたというのでなく、下がらなくても飲んだほうがいいです。それは、血管の詰まりがなくなり、血管が元気になるからです。それといつも言っているように、食事、睡眠、適度な運動、ストレスをためないこと」
 

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