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 レポート 038


甲状腺疾患治療の現状
−SODの効果は−
 
   今回の質問は甲状腺の疾患についてです。先生のお話を伺う前に、この、甲状腺疾患とはどのような疾患なのか簡単に紹介しておきましょう。
   まず、甲状腺の場所です。甲状腺は喉仏の下にあり、蝶々のような形をした臓器です。気管の前に位置しています。普通の人で15g程度。男性は女性に比べて低い位置にあります。普通、甲状腺は触れることができません。甲状腺が触れることができた場合は、何らかの甲状腺の病気を持っている可能性が高いといえます。この甲状腺は身体の中でどんな役割をする器官かというと、簡単に言うと、元気の素であるホルモンを作っているところです。甲状腺ホルモンが多すぎると、体重が減ったり、手がふるえたり、脈が速くなって動悸を感じたり、暑がりになり汗をかきやすく、イライラしたり、下痢になります。
   この状態の代表的なものがバセドウ病です。反対に甲状腺ホルモンが少なくなると、むくんで体重が増えたり、脈はゆっくりになり、いつもボーッとして眠くなったり、冷えを感じ、髪が抜けやすく、便秘になります。これが甲状腺機能低下症です。橋本病ともいいます。
   甲状腺の病気は、20〜40歳代の女性に多く見られます。一説には20人に1人はバセドウ病や橋本病など、甲状腺に異常があるとも言われております。甲状腺の病気である事に気づかず苦しんでいたり、また容貌や性格の変化にとまどい、悩んでいる方が少なくないようです。
   今回の質問は「甲状腺は薬を5年ほど飲めば治る病気と聞きましたが、最近、10年、15年と薬を飲んでも治らない人が増えているといいます。先生の医療現場での現状を教えていただければと思います。また、SODはどの程度、有効でしょうか」ということで、先生に伺ってきました。
 
―――甲状腺疾患の治りが悪いという話があるそうですが?
「や、そんなことはない。うちの診療所では治らない人はほとんどいませんよ。がんでも他のがんに比べると、進行が遅いのが特徴。普通のがんは手術をすると全部切り取らないといけない。取り残すと、残ったがん細胞が暴れて増殖してしまう。しかし、甲状腺は喉にあって、乳房といっしょで身体の中、内臓にはないからあまり他の臓器に悪さをしないんだ。だから進行が遅く、わりと生きられるんです。亡くなるのも200人にひとりくらい。そういう場合は、ゆっくり悪くなって、最後は肺に転移してしまう例ですね。肺に転移してしまうと、普通は半年、1年、1年半でみんなだめになる。しかし、甲状腺がんは肺にきても6、7年は生きられるんです。それくらいゆっくりと進むがんなんですね。あと、甲状腺がんは手術で全部、摘出しないんです。あえて少し残すんです」
 
―――それはどうしてですか?大丈夫なんでしょうか?
「すべて摘出してしまうとホルモンが出なくなってしまうから。甲状腺ホルモンというのは、不足するとおたまじゃくしがカエルになれないように、成長に大切なものなんです。あと、身体全体の新陳代謝と密接なつながりがあるから、欠かせない。だから、たとえがんになっても全部は摘出しない。わざと取り残しをするんです。そうすると普通のがんは残ったがん細胞が暴れ出すんだが、甲状腺は少し残してもあまり暴れない。でもしばらくするとがん細胞は大きくなる。そうしたらまた手術で取ればいい。それを繰り返すことができるんです」
 
―――なるほど。がんまではいっていない甲状腺疾患は薬で治るというのは?
「甲状腺のなかでホルモンの働きが強くなるのがバセドウ病。これはメルカドールという、甲状腺の働きを抑える薬をちゃんと使えば4、5年で治ります。働きを抑えるからあまり良くはないが、これは効きます。SODと併用すればなおよし。そうすれば薬の副作用はなくなるから。がんや膠原病、難病なんかは薬を使ってもなかなか治らないけど、バセドウ病は薬で治ります」
 
―――最初の話に戻りますが、最近、その薬でも治らないというのはどうなんでしょう?
「うちでもどうしても治らないという患者さんは2、3年にひとりくらい来ますが、それもいろんなホルモン剤を調合して治しています。うちではまず治らないことがない」
 
―――SODの効果は?
「もちろんあります。薬とSODを飲んでいれば安心。SODは必ず飲むことです。甲状腺疾患はそんなに致命的な病気ではないから。ただ、甲状腺に異常がある人はものすごく多い。気づかない人もいるから、潜在的な人も含めるとむちゃくちゃ多い。女性で喉仏がやや目立つとか、目が出てきたら検査をしたほうがいい」

 


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