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レポート 007 |
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薬 害 | |
効く薬には必ず副作用がある | |
この冬、インフルエンザ治療薬タミフルによる副作用が話題になった。未成年者の異常行動から死亡に至った経緯は痛ましい限りです。その報道の中で、日本は世界でいちばんタミフルを消費している国だという事実に驚いた方も多いのではないでしょうか。普通の大人なら、タミフルを飲まなくても数日で快癒するといわれているインフルエンザ。なのに、仕事が忙しいからというだけで即効性のあるタミフルを服用してしまう日本人。なんでもかんでも薬を欲しがる患者と、処方したがる医者。日本はいまや世界一の薬消費国になっています。 抗がん剤、コレステロールを下げる薬、気管支拡張剤、ステロイドなどなど。 薬が化学薬品である以上、常用すれば必ずどこかに弊害が出てくるもの。本来の病気よりも怖い副作用という疾病が襲ってくる可能性もあるのです。 そこで今回は、丹羽先生に薬害、副作用について、お話をしてもらいました。そもそも先生は、最愛の息子さんを白血病で亡くされました。そのときに抗がん剤の副作用で地獄の苦しみを受けているご子息の姿を目の当たりにし、副作用がなくて効果のある薬の研究に没頭し、今日に至っている経緯があります。 ■副作用の代表格、抗がん剤延命効果が期待できないときには使わない■ ―――タミフルなど、薬の副作用がまたしても問題になっています。先生からすると、そんなことは何十年も前から口をすっぱくして言い続けていることだと思いますが、ここでもう一度、薬という化学薬品の怖さをお話していただけないでしょうか? 「薬害、副作用の代表格はやっぱり抗がん剤でしょう。うちには全国からたくさんのがん患者さんが来ます。その中で多いのが、まずは抗がん剤の怖さを知っているから絶対に抗がん剤を使いたくない、という患者さん。次に、抗がん剤でひどい目に遭った患者さん。次に、いい先生だという評判を聞いて、抗がん剤の怖さを知らないで来る人。このタイプの人は、乱暴ではっきりもの言う僕の対応が気にいらない、合わないと、すぐにガンセンターに行く(笑)。そらから、自然回帰的な考えの人。西洋治療、化学薬品は一切使わないと言う人」 ―――なるほど、この 4種類に大きく分類できるわけですね。そんななかで、先生は、時には抗がん剤も使用されるんですよね? 「原則的には抗がん剤は使わないです。特に延命効果のないものには使わないんです。うちの息子も医者で、ずっと千葉のがんセンターにいたんですが、数年前に父親の僕のやりかたがやっぱり正しいと言って、うちに来たんです。しかし、がんセンターに12年もいたから、彼は少しでも余命効果があれば抗がん剤を使うんです。乳がんや卵巣がんなどの再発は、ほうっておいたら 1年か 2年で死にます。それが抗がん剤を打つと、 1年半から 2年半は生きれるんです。そこでいつも息子とケンカですわ。おまえな、5年10年延命できるのと違うやろ。たったの半年か 1年やと。もしも僕が再発乳がんの患者で、抗がん剤をして、おいしいものもろくに食べれずにゲーゲーやりながら死ぬくらいなら、うまいものを食べて、ニコニコしながら死にたい。それでたとえ 1年寿命が少なくても本望ですよ。人間の尊厳ってそういうものじゃないんですか」 ■化学薬品の薬は、使い続ける限り副作用から逃げれない■ 「あと、抗がん剤でいうと悪性リンパ腫などは、10人中 3人くらいは抗がん剤で生きる。しかし、あとの 7人はダメ。そのダメなのがうちに来る。そのなかの 8割はうちの治療で助けてやれます。でも、1割はダメ。もう 1割は、抗がん剤のなかでも植物成分から作られたペプシド(成分名エトポシド)という薬があります。これは、髪の毛も抜けないし、ゲーゲーすることもない軽い抗がん剤。これを僕の薬と併用すると治る。もちろんペプシドだけでは治らない。僕の薬と併用するから効果があるんです。これは生きるし、あまり苦しむことがないんですね」 ―――あと、薬害というと必ず言われるステロイドなどは? 「ステロイド漬け、これも多いですね。重度の患者さんも、2錠、1錠と減らしていって、安全圏に持っていかなければなりません。どうしても、もっていけない重度の人もいるんです。そういう人には従来の化学薬品のなかでも最も軽いネオーラルというのを飲ませます。これを飲ませると、ステロイド 4錠を 2錠か 1錠に減らすことができる」 |
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―――これらの軽い薬とうのは、やはり副作用がほとんどないんでしょうか? |
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「いまの西洋医学の抗がん剤の一番の薬害は、トータル的に、がんを叩いたら正常な細胞もやられる、ということです」 |
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―――では、もう少し日常的な薬の中で危険なものは? 「コレステロールを抑える薬があるんですが、これはけっこう誰にでも処方されるものの中でも危険なものですね。だいたい、コレステロールなんか多少高くてもいいんです。逆に低すぎる方が良くない。SODさえ飲んでおけばいい(笑)。そもそも、日本の基準値は欧米にならっている。しかし、高コレステロールによる心筋梗塞の患者数は日本人は欧米人の 5分の 1以下。なのに基準値をオーバーするとコレステロール降下剤を処方される。今、220r/dL以上で高コレステロールでしょ。240〜260r/dLくらいのほうが健康ですよ」 ―――私事ですが(笑)、去年、健康診断のとき、コレステロール値が220r/dLで再検査という通知がきたんです。で、再検査してどうするのか聞いてみたら、220r/dLより下がらなければコレステロール降下剤をしばらく飲み続けて再度検査するっていうんです。だから、けっこうです。220r/dLくらいは高い数字じゃないですからと言って断ったら、素人の判断ではなく、医者の判断に従わないと後で後悔しますよって脅されました(笑)。 |
「そうしても薬を飲ませたい(笑)わけで、まあ、たくさんくれることくれること。コレステロールを抑える薬というのは、昔はまったく効果がなかった。だから余り大勢に影響がなかったんだけど、17、8年前にメバロチン(成分名プラバスタチンナトリウム)というすごく効く薬ができたんです。その翌年、まだ、使われ出して間がないのに、厚生省が毎年出している薬害調査発表に、出たんですよ、薬害が。去年、メバロチン服用で34人の急性腎炎が出たから気をつけろ≠ニ。急性腎炎というのは、10人中
9人が人工透析しなきゃならない。そうなったらなにをやっても治らない。メバロチンは効きすぎるからちょっと怖いなーと思っていたら、案の定や。それみろと。特効薬にろくなものはない。このメバロチン、今は特許が切れて、同じ成分で違う名前の商品がいっぱい出ているから気をつけなさい。とにかく、コレステロールが少々高いくらい大丈夫なんだから、薬はやめなさいよ」 ■薬はひとつの臓器だけを叩けない!返す刀で他の臓器を壊す■ ―――やっぱり。危ないところでした(笑)。 「このテの話はなんぼでもある。喘息で使う気管支拡張剤。あれも怖い。あれはどうやって効くかというと、交感神経という神経を刺激して気管支を拡張するのや。そうすると、気管支は拡張されるけど、心臓にくるんやね。喘息が治らなくてずっと気管支拡張剤を使い続けると、10年、20年後に心臓がトクトクいって必ず不整脈が出る。心臓は文字通り人間の心臓部だから、不整脈が出始めると、心臓発作で突然失神して死んでしまうこともある。だからね、拡張剤を使うなとは言わないけれど、発作が出たら怖いかと言って予防的に常用するのはやめなさいと。予防で使っていたら、必ず不整脈が出るぞと」 ―――化学薬品からできた効く薬はイコール副作用ですね? 「今の西洋医学の薬で一番困るのはひとつの臓器、組織だけを叩けないということ。肝臓の正常な細胞がコレステロールや中性脂肪を作るんだけど、この肝臓の正常な細胞は生まれつき働きが強すぎる。だからコレステロールや中性脂肪を作りすぎる。そこで血液がねばっていかんと言ってる。そこでいろんな薬ができて、使われていたけど、どれも効かなかった。だから副作用もなかった。ところがメバロチンは、正常なコレステロールや中性脂肪を作る肝臓の細胞を、初めて叩いたんだな。その返す刀で腎臓を叩いてしまったというわけや。つまり、ひとつの臓器、組織だけを叩けないんだと。効いた薬ほどどこかをいっしょに巻き込んでしまう。私も西洋医学をやっているから 5%は化学薬品を使うけど、いつ副作用が出るか毎月検査をしながら、びくびくしながら使っている。それが正しい化学薬品の使い方ですよ。医大を卒業して 5年や10年で俺はがんでも膠原病でもなんでも治してやる、というやつがいちばん怖い。医者はもうちょっと医学の限界、怖さを知れということ。もう一つ、病気の90%以上は死ぬか治らないかのどちらかなんだということを知ること。腎炎でも10人中 9人が人工透析だし、肝硬変、がんになれば7割が死ぬ。治らない。今の西洋医学では高血圧は上がった血圧を下げているだけ、糖尿病は上がった血糖値を下げているだけ、リウマチは痛みを止めているだけ。治りはしない。何をやっても90%の病気は死ぬか何十年も治らないかどっちかなんですよ。これに薬を使うと、必ず副作用が出る。何十年も効く薬、血圧を下げる、血糖値を下げる、痛みを止める薬を使い続ければ、必ず副作用が出る。これが今の西洋医学の薬害なんですよ」
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