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ターニングポイントは50歳!要注意のホルモン治療 |
レポート 004 |
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乳がん PART T | |
ターニングポイントは50歳!要注意のホルモン治療 | |
乳がんというとひと昔前は完全切除しなければならない、女性にとって深刻な病気でした。今は、温存療法や、切除後の豊胸など、さまざまな選択ができるようになりました。また、自己チェックに始まり、マンモグラフィ、X線などの検査で早期発見、早期治療もできるようになりました。 しかし、これら医療の発展の裏には、乳がんにかかる女性が急増していることを見逃してはなりません。 その数は50年前の倍に増え、いまや日本人女性がかかるがんのトップの座を占めています。もともと乳がんは欧米女性に多くみられ、日本人の発症率はアメリカ人の 4分の1から 7分の1でした。ところが、食生活の欧米化と共に急増し続け、昔はホルモンバランスが崩れる40代以降に発症することが多かったものが、最近、30代にも広がりを見せています。 今回、丹羽先生には、そんな乳がんの原因、治療法、危険度や、50歳をすぎて、生理が終わってからのホルモン治療の間違いなど、目から鱗のお話を伺ってきました。 ■乳がんに無罪放免はない■ ―――最近、そうも乳がんにかかられる女性が増えているような気がするのですが、乳がんとはどのような? 「乳がんというのは奥が深い病気で、とても一言では語れない。だから、今回はまずそのさわりだけ話しましょう。 まず普通のがんは、手術をして腫瘍がすべて取り切れて、その後、5年間、再発しなかったら無罪放免。しかし、乳がんは10年、20年、30年たっても無罪放免はない。30歳のときに手術で取り切ったがんが、70歳になってから再発したりするものなんだな。それと、普通のがんは転移のコースが決まっていないけれど、乳がんだけはコースが決まっている。腫瘍を取った後、乳房のまわりのリンパ腺、次に骨に転移する。ここまでは致命的にならない。しかし、次に肺と肝臓に転移すると、これはもう致命的になる。99%このコース以外には行かない。たいてい肝臓がんで死に至るけれど、肺にきて、しぶとく頑張ると最後は脳にくる」 ―――かかるのはやはり女性ですよね? 「99%女性。ただ、男性もなりますよ。うちにも 3人くらい男性患者さんがいる。一般的に女性しか女性ホルモンが出ないと思っている方が多いみただが、男性も女性ホルモンを作っている。ただ、その量のバランスが女性とは違うということ。女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という二種類がある。この女性ホルモンが過剰になって乳腺を刺激することから乳がんができる」 ―――近年、増加傾向になるのはどうしてでしょうか? 「昔、日本人は肉や乳製品をほとんど食べなかった。その頃は生理がもう終わってしまった女性に乳がん患者はあまりいなかった。ところが、終戦後、欧米の食生活になり始めてから、生理が終わってしまった女性の乳がんが出てくるようになったんだな。 |
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どうしてかと言うと、肉や乳製品を食べると、自分の体内では女性ホルモン、卵胞ホルモンを作らなくても、食べた肉が副腎に行って女性ホルモンに変わるんですね。自分は作らなくても、食べた物からできてしまうわけ。また、アメリカは肉食社会で、環境汚染、ダイオキシンの汚染もひどいから、それが卵胞ホルモンに作用して、乳がんの患者がものすごく多い。アメリカの乳がん患者は中高年の十人に一人の割合でいる。これはすごく高い割合だね。あと、最近、日本で、70歳、80歳のお年寄りの乳がん初発、再発がぞろぞろいるんです。これも若い人だけじゃなく老人も肉を食べているということですね」 |
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