●特集● 一国は一人を似て興り、一人を似て亡ぶ 致知(2001‐8)から
◎ 医者としてのリーダー学 ◎ 八歳で逝った息子が教えてくれた医者としての進むべき道
がん、膠原病、アトピー性皮膚炎など西洋医学では治療が困難とされる 重度の難病を抱えた患者が大挙して押し寄せている高知県の土佐清水病院。 院長の丹羽耕三医師は十七年前、小学二年生だった最愛の長男を白血病で失う。 きつい抗がん剤の副作用で断末魔の苦しみを味わわせた、その悲しみが、 丹羽医師を天然の治療薬への開発に駆り立てた。 独自の丹羽療法で数多くの難病患者を救い続ける丹羽医師に、 治療のみならず、人を導く医師のあるべき姿を伺った。
●土佐清水病院院長 丹羽 耕三(旧名靱負) にわ・こうぞう 昭和7年大阪府出身。 37年京都大学医学部卒業。活性酸素とその防御酵素であるSOD研究の世界的権威で、数々の難病、奇病の原因を活性酸素との関係から解明。白血病による長男の死をきっかけとして、副作用のない天然の治療薬の開発に努め、大きな成果を挙げる。丹羽免疫研究所所長。著書に『白血病の息子が教えてくれた医者の心』『活性酸素で死なないための食事学』など。
インタビュー
●末期がんの二割が延命 ●長男の死が教えてくれたこと ●天然の治療薬の開発に ●日本にはびこる無責任な終末医療 ●患者の悲しみを胸に抱いて ●医者としての最高の喜び
患者を前に自らの治療法について説明する丹羽医師