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SOD注射開発は現在不可能
「SOD様作用食品」を開発

 

―――活性酸素によって病気の90%が惹き起こされるということは、活性酸素をとり除くことができれば多くの病気を治療することができるということですね。

丹羽   そうです。ところが人間の体はうまくできておりまして、活性酸素が過剰に産出されて自分の体に害を及ぼそうとするとSOD(Super Oxide Dissmutase)という酵素が過剰に産出された活性酸素をとり除いてくれる仕組みになっているのです。しかし、何十年も前に“神”が人間を創られた(?)時に過剰な活性酸素を除去するようにと人間の体内に与えられたSODの量だけでは汚染物質等によって激増した活性酸素に対抗し切れなくなって成人病、重症化アトピー性皮膚炎になる病人が増加しているということなのです。
 

―――ということはSODを体外からとり入れればと…。

丹羽   ところがそれが簡単に行かない。ここ10数年内外の製薬会社が競って開発してきたのがSODの注射なのです。SODは腸から吸収されないので注射でなければなりません。しかしSODは注射で体内にとり入れられても尿からすぐ排泄されて活性酸素、過酸化脂質が悪さをしているところへ到達しにくいことなどの理由で大半の製薬会社が何十億、何百億円を開発に費やしたまま今だに有効なSODの注射はできていないのです。唯一フランスのミッケルソン博士がウシの血液からつくったSOD注射は非常に優秀で、私はこの注射液を持って帰り、重症患者、パラコート中毒の患者さんに使用し多くの人命を救いました。ところが数年前、フランスでその肉を食べると手足が動かなくなる牛が発見され、その原因が牛のウイルスによるものとわかり、フランスでは牛の血液から医薬品を製造することが禁止されてしまったのです。SODの注射の開発は全く暗礁に乗り上げてしまったのです。ではSODのほかに活性酸素をとり除く働きをする物質はないかということになりますと、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB2をはじめベータカロチン、カテキンなどが、試験管の実験で活性酸素を有効に低下させることがわかってきたのです。しかもこれらは腸管からの吸収が可能ですからビタミンC、ビタミンEをとれば……と誰もが考えますが、いくら大量にとっても効かないのです。試験管内では効果があるのになぜ人間の体では効果がないのか。その秘密を解くカギはビタミンC、E、ベータカロチンはその大半がお互いに手をつなぎ合ったり、蛋白質と手を手をつないで、化学的には重合と呼ばれる状態にあり、そのために活性酸素をとり除くという働きを十分発揮できないということがわかったのです。さらに研究を進めますと重合の鎖を解くためには理想的な加熱をすればいいということもわかったのです。
   さらに長年の研究の結果、私はビタミンE、C、ベータカロチンを大量に含む大豆、ゴマ、胚芽、糠、ハトムギ、抹茶、柚子汁などを次のように加工することで活性酸素を除去する「SOD」と同じ働きをする「SOD様作用食品」の開発に成功したのです。まず遠赤外線焙煎によってビタミンE、C、ベータカロチンを重合から解離させ、フリーな活性型の物質にします。次にさらにその重合を切断するために麹を加えて発酵させました。そして最後に、活性酸素、過酸化脂質が悪さをしている細胞膜の部分は非常に油の多いところですので親和性をもたらせるために、活性型になったビタミンEなどの材料を、やはり遠赤外線で焙煎したゴマから抽出したゴマ油で油剤化したのです。このSOD様作用食品は私自身が予想もしなかったほどの著しい臨床効果を示しました。関節リウマチ、レイノー病、肺硬化症、多発性筋炎等々の難病をはじめ脳卒中、心筋梗塞の再発予防、後遺症の回復、肝炎、腎炎、特に肝硬変、腎透析寸前の患者さんを救い、シミ、ソバカス、ケロイドにも有効であることが多くの医師の研究論文で報告されたのです。
 

―――大豆、糠などのありふれた食品にそれだけの効果があるとは意外ですね。

丹羽   有効成分の活性化が最大のポイントなのです。これを生物史、人類史的に考えますと“神”は日常食する穀物・種子の中に活性酸素で発生する症患にも、癌にも有効な物質を重合した形で与えたのです。その重合を家畜は今でも消化液で活性型にすることができますし、原始の人間も消化液で活性化し病気を防いだのです。ところが人間だけは何万年も前に「火」を使うことを覚え、噛まない、咀嚼しない癖がつき、何万年も経過する中で次第に胃液が退化し天然の穀物、種子の中の有効成分を活性化することができなくなってしまったのです。私のSOD様作用食品は、胃液が退化していない原始時代の人間にとってすばらしい薬であったにもかかわらず、胃液の退化した現代人には利用できなかったものを、現代人にとっても利用できるすばらしい薬にしたことなのです。さらに、私はSOD食品以外にも茯苓、大黄、檳榔などのありふれた漢方原料をやはり遠赤外線焙煎、発酵、油剤化によって、天然の制癌剤BG104を開発し、すばらしい成果をあげることにも成功したのです。
 

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