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NO.149

 

紫外線対策の栄養素

'12. 7月号

 

 

 
ここ数年、PEM(=ペム)という言葉をよく耳にします。
以前は日に焼けた肌を見ると「健康的」と思われていました。
しかし現代では紫外線の影響が重要視され、日焼けは危険な行為だと言われざるを得なくなりまいた。
母子手帳からは「日光浴」という言葉が消え、環境省からは紫外線保険指導マニュアルが導入されました。
世界保健機構(WHO)は「INTERSUNプロジェクト」という
紫外線による健康への影響から人々を守るための取り組みも行われたいます。
日本の紫外線量は、5〜8月が最も多く時間帯は正午からがピークです。
紫外線を多量に浴びることは皮膚にとってとても負担をかけるのは、なぜなのでしょうか。
 

 
紫外線がもたらす症状

紫外線を浴びて日焼けするということは、皮膚が「やけど」の状態になることです。
しかし「やけど」といっても熱湯や火によるやけどとは違います。
皮膚が刺激を受ける紫外線にはUVA、UVBという2種類があります。
 
UVA・・・普段浴びている紫外線の約90%がUVA
●活性酸素を発生させる率が高く、シミ、しわ、たるみなどの老化現象を引き起こす。
●毛穴が開き、皮膚のキメが荒くなる。
●皮膚の深い部分に長時間かけて作用し老化現象を引き起こす。
 
UVB
●シミ、しわ、皮膚の乾燥を引き起こす。
●皮膚の深い部分に長時間かけて作用し老化現象を引き起こす。
●肌の表面に作用してヒリヒリとした傷みを与える炎症作用を引き起こす。
●日焼けによる水ぶくれや湿疹の症状を引き起こす。
●角質が肥厚になる。
 
この2種類の紫外線を浴びると体の中で活性酸素が大量に発生し、皮膚細胞のDNAがダメージを受けます。
また、皮膚がんの原因にもなります。
皮膚がんの発生は太陽光にあたる回数や日焼け歴に強く関連しているといわれています。
さらに白内障の発症率も高めます。現在世界で約1600万人が白内障から失明をしているといわれ、
その2割は紫外線による影響だとWHOは推定しています。

 

 
紫外線対策の栄養素
体内の活性酸素を増やさないために、また活性酸素が悪さをしないためには、
外からの対策はもちろんですが体の中からしっかりと栄養素を補って対策をしていきましょう。
必要な栄養がきちんと摂取できていれば、紫外線を浴びても代謝し、再生する力がつきます。
 
【ビタミンB】
ビタミンBは美容には欠かせない栄養素です。
健やかな皮膚や毛髪に欠かせないだけでなく、ガン予防に効果的な栄養素といえます。
多く含まれる食品・・・大豆、胚芽、レバー、乳製品など
 
【ビタミンC】
ビタミンCには抗酸化作用、つまり活性酸素を除去する働きがあります。
またビタミンE摂取の際にはビタミンCは必須の栄養素です。
多く含まれる食品・・・果物類(レモン、オレンジなど)、野菜類(ブロッコリー、ほうれん草など)、いも類
 
【ビタミンE】
ビタミンCと同様、活性酸素を除去するビタミンです。
多く含まれる食品・・・小麦胚芽、ゴマ、ゴマ油、大豆、胚芽米、魚介類など
 

 
こんなときも紫外線に気をつけよう
○曇りの日・・・紫外線は雲を通過して地上に届いています!
○日陰は大丈夫・・・紫外線は空中で拡散したり地面に反射します!
○白い長そでシャツ・・・薄手の色は紫外線を遮れません!


 

  

栄養士    高橋 広海             

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