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NO.102

 

夏バテ攻略法

'08. 6月号

 

 
夏になり毎日暑さが続くと、「全身がだるい」「食欲が無くなる」「気力が無くなる」などと感じる人が少なくないようです。
これらは暑さや湿気の急激な変化に体がついていけず、
自律神経のバランスが崩れることから起こることが多いといわれています。
夏バテの症状として、全身の倦怠感や食欲不振、思考力低下、夏カゼを引く、下痢、便秘などがあり、
時には頭痛や発熱、めまいといった症状をおこすこともあります。
 

栄養からみる夏バテ対策!!
夏バテの症状が出る前に…また、出てしまった人への対処法を栄養面から見てみます。 
 

@まずは、食欲を増進させる工夫をする!
食欲不振になり食事が思うように摂れない、
不規則な食生活になってしまうなどといったことでは夏バテを解消することはできません。
食欲不振による結果、疲労が溜まりやすくなります。
そうなるとビタミンB1の消耗が激しくなり、神経・筋肉ともに働きが鈍く、
さらに倦怠感や無気力感を増加させることとなります。

かといって、夏バテすると胃の消化機能が低下して栄養の吸収もよくない状態になりますので、
無理矢理食べるのはよくありません。できるだけ朝・昼・夕の三食を小量ずつでもバランス良く食べましょう。
魚・肉(特に豚肉)・大豆・野菜など色々な食品を摂取していきましょう。
特に夏野菜は栄養の宝庫ですし、ほてった体を冷す働きもあります。

 
Aエネルギー補給が大切!
だるさや無気力から抜け出すためにはエネルギー補給に即効性の高い
糖質を積極的に摂ることが大切です。

また神経、筋肉にも糖質を補給することで精神的疲労にも効果があるといえます。
 
Bタンパク質を摂ろう!
「土用の丑の日にうなぎを食べる」という風習は、
タンパク質が豊富に含まれるうなぎを食べることによって夏バテを解消しようということです。
しかし食欲不振になっている時はうなぎを食べられない人もいます。
そういう時はもっとあっさりとした植物性タンパク質を摂るとよいでしょう。
筋肉運動や精神的ストレスなどでタンパク質の必要量は増えるので、良質のタンパク質を摂取しましょう。

 
CビタミンB1、B2の補給をしよう!
夏は他の季節に比べてエネルギーの消費はやや少なめになるようですが、ビタミンB1、B2の消耗は激しくなります。
これらを含む食品は毎日食べましょう。
豚肉、レバー、緑黄色野菜、セロリ、チーズ、納豆、卵などがそうです。
 
Dミネラルと水分の補給は必ず!
人間の体温は36〜37度の時が1番スムーズに活動するといわれています。
夏になると気温の上昇に伴い体温を下げようとします。
汗は体表の気化熱を奪って肌を冷やし老廃物も一緒に排出するので夏は汗をかいた方がよいのですが、
汗は体内の水分と一緒にミネラル分も大量に失われてしまいます。
ですからその分だけ水分とミネラル分を補給しなければなりません。
 
E冷たいものを摂り過ぎない!
暑いからといって冷たいものを摂り過ぎると胃腸が冷えて働きが低下してしまい、さらに食欲を低下させます。
また冷たいものは腸管を刺激して下痢を起こしやすくなります。
清涼飲料水が飲みたい場合でも、牛乳やレモンジュース、トマトジュースなどを飲みましょう。
また、できるだけ温かい飲み物を飲みましょう。
 
 

 
 
 

栄養士    高橋 広海             

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