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NO.90

 

メタボリックシンドロームにならないために

'07. 6月号

 

近頃、「メタボリックシンドローム」という言葉が注目されています。
メタボリックとは、日本語に訳すと「代謝」の意味だそうです。
メタボリックシンドロームとはいったい何なんでしょうか。

 
「高脂血症」「高血圧」「糖尿病」などの生活習慣病・・・
これらの大きな原因の一つは肥満、特に内臓に蓄積された脂肪が引き起こすと考えられています。
過度の食事や運動不足により内臓脂肪が蓄積されて、
様々な症状が出ることをメタボリックシンドロームと呼ぶそうです。
メタボリックシンドロームをそのままにしておくとやがては動脈硬化の原因となり、
脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなるといわれています。

 
肥 満 型
肥満のタイプには2通りあります。
■洋ナシ型(皮下脂肪型肥満)
    下腹部や腰回り、お尻、太ももの皮下に脂肪が蓄積されます。
    いざというときにエネルギーに変換されます。
■リンゴ型(内臓脂肪型肥満)
    内臓の回りに脂肪が蓄積されます。日常生活をする上でエネルギーに変換されて皮下脂肪に比べると
    燃焼されやすいので、日常の食生活の見直しと運動が最も重要だとされます。

 
内臓脂肪が蓄積されやすい食生活
高カロリー食、高脂肪食、高ショ糖食、低植物繊維食、
濃い味付けによる高塩分食、アルコール飲料の過剰摂取、食べ過ぎ、
朝食抜きなどによる欠食や偏食などによって、内臓脂肪は蓄積されていきます。

 
摂り過ぎに注意したい食品
 レバーなどの内臓肉、イクラ、うなぎ、ベーコン、卵黄、ラード、バター、
炭酸飲料、カフェイン飲料、アルコール飲料、スナック菓子、甘いお菓子など。
 
肉類について
肉類の内臓肉には、良質のタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれている栄養価の高い食品です。
しかしこれらはコレステロールも多く含まれていますがので、摂り過ぎには注意しましょう。
ハンバーグや肉団子などのひき肉料理やベーコンやソーセージ類は控えめにしたほうがよいでしょう。
脂身の少ない赤身肉やヒレ肉、鶏のささ身などを食べるようにしたいものです。
 
魚類について
サケ、ブリ、サンマなどはコレステロールを上昇させない成分が含まれているといわれています。
1日に1回は食べるとよいでしょう。しかし一度に食べ過ぎないようにしましょう。
 
甘い物、アルコールについて
これらはいずれも内臓脂肪になりやすい性質があります。
適量のアルコールは善玉コレステロールを増加させる働きがあるともいわれていますが、
アルコール飲料はカロリーが高く、脂肪の増加を招きます。
またアルコールには食欲増加作用もあるので過食の原因にもなります。
 
食物繊維について
食物繊維は積極的に食べましょう。
(海草やキノコ類、こんにゃく、ごぼうなどの根菜、玄米、納豆、オクラ、
さつまいも、ひじき、キウイ、バナナ、いちごなど・・・)
食物繊維は低カロリーであり、糖質や脂質の吸収を遅らせる働きがあります。
また、コレステロールを下げる働きがあります。
野菜、海草などは1日に300g以上摂取するのが望ましいとされています。
 

 
 
 

−−−抗酸化食品について−−−
悪玉コレステロールを沈着させないためにも、
抗酸化作用のある食品やお茶を積極的に摂り入れるようにしましょう。

 

栄養士    高橋 広海             

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