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NO.51

 

ご存知ですか?中性脂肪

'04. 3月号

 

人間が食べ物から体内に吸収されたタンパク質・糖質・脂質は、
生命活動を維持するためにエネルギー源となりますが、
余ったエネルギー源はは中性脂肪として蓄えられます。
近年、日本人の脂肪の摂取量が増加し、脂肪過多の傾向があるようです。
中性脂肪が貯まると内臓に脂肪がつき、また血中にも脂肪が溢れて流れ出し血液がドロドロになることにより、
さまざまな合併症が問題になっています

 
 
中性脂肪とは?
一般に「脂肪」と呼ばれるもので、目に見える脂肪のことです。
脂肪分や糖分が体内でいったん分解、合成され貯蓄用エネルギーとして蓄えられているもので、
体内の約 9割が中性脂肪です。貯蓄されている中性脂肪はエネルギー源となります。(1g=9Kcal)
ただし、過剰な中性脂肪は内臓に脂肪がつき、
また血中にも脂肪が溢れ血液に流れ出てドロドロにさせてしまいます。
⇒合併症・脂肪肝・高脂血症・動脈硬化・糖尿病など・・・
※コレステロール・・・目に見えない脂肪のことです。細胞やホルモンの材料となります。
                             中性脂肪には、体の中で大切な善玉コレステロールを減らしてしまう作用があります。
                             つまり血管に悪玉コレステロールがたまり血管を狭く血流が悪くなります。

 
 
中性脂肪がたまる原因
●エネルギーの過剰摂取!
●運動不足!
●ストレス!

 
 
中性脂肪を増やさないためには
1日に必要な摂取カロリーを把握し、守りましょう。
1日に必要な摂取カロリーの目安

標準体重={(身長−100)×0.9}×25〜30kcal

例えば、身長170pの人は
{(170−100)×0.9}×25〜30kcal=1575〜1890kcal
⇒自分の運動量を考えて決める

 
食生活
◆高カロリー食を摂りすぎないこと
肉類の食べ過ぎに気をつけましょう。
肉の脂肪部分は旨味成分であるのでつい多く摂り過ぎてしまいがちですが、
なるべく赤身だけを食べるようにしましょう。お菓子、ジュース類も注意しましょう。
果糖やショ糖(砂糖)は単純砂糖といって中性脂肪を増加させてしまうものです。
特に、夕食のあと、寝る前などは避けましょう!
 
◆アルコールを摂り過ぎないこと
アルコールは肝臓で中性脂肪に合成されやすく、さらに高カロリーです。
また食欲を亢進させる働きがあるので食べ過ぎ傾向になります。
 
◆油を摂り過ぎないこと
日ごろから油っこい食事が好きな人は控えましょう。
また、調理に使う油よりもバターやマーガリン、マヨネーズ、ドレッシングなどを控えてみましょう。
 
◆食物繊維をたくさん摂る
海草、きのこ、野菜などに含まれる食物繊維は、
中性脂肪や糖質を吸収させて一緒に排泄させる働きがあります。
また食物繊維は水分によって膨らむので満腹感が得られます。
 
◆魚を食べる
魚には中性脂肪の合成を抑える働きがあります。

 

 

栄養士    高橋 広海             

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