[§3 「シミ・ソバカス・シワ」とSOD]

§3-2

肌を守る“抗酸化力”は
食べ物で補える

南光弘子・東京厚生年金病院皮膚科部長:活性酸素を減らせば肌がこんなに若返る

 

活性酸素が肌を侵す脅威は日々増強

 
  肌にシミやシワができるのも、身体が老化するのも、すべては活性酸素が原因であることがわかりました。その活性酸素は、私たちの身体のいたるところで一時も休まずに発生し続けています。
  しかし、私たちもやすやすと彼らに酸化されているわけではありません。私たちの体内では、酸素系、蛋白質、生理的生産物のさまざまな抗酸化物がつくられ、身体を守っています。ただ残念ながら、これらの抗酸化物だけでは活性酸素の消去能力に不足があるのです。
  しかも、外からも現代社会が活性酸素を続々と発生させている状況であるだけに、決して油断できません。では私たちはどのようにして肌を守り、老化を防げばよいのでしょうか。どんな対策をとれば活性酸素を撃退し、みずみずしく健康な肌を維持していけるのでしょうか。
 
 

シミができる人とできない人の差は抗酸化力

 
 
その方策は抗酸化物を外部から補給しからだの抗酸化力をアップさせることです。優れた抗酸化物を食物や機能性食品などから積極的に摂取して、身体を強化するのです。
  女性の間ではよくいわれていることですが、同じように紫外線を浴びても、シミが出来る人と出来ない人がいます。また、同じ年齢でも若々しい人老けた人がいます。

 
  これは人間一人一人の抗酸化力に個人差があるからで、抗酸化力の抜群に強い人ならいつまでも肌はみずみずしく、ことさら抗酸化物を補給しなくてもよいかもしれません。
  しかし、そういった人はまれで、抗酸化能力が人並みなら、肌に老化現象が現れるのはそう遅い時期ではありません。肌は20歳を過ぎると衰え始めるともいわれていますから、今すぐにでも抗酸化物の補給を考える必要があるのです。