SODなどの腸から吸収できない高分子抗酸化剤は、人間の体内で作られますが、腸から吸収できる低分子抗酸化剤は、人間の体内では作られず食物として摂取しなければなりません。
ビタミンEやビタミンCは、植物では自分の体内で合成されますが、人を含む動物はビタミンEやCを作る遺伝子を有ぢていても、癌化したようなときでなければ、その能力を発揮しません。平常時ではビタミン類を作る酵素がありません。そのため、動物は通常時には、食物として外部から摂取しなければならないのです。
こうして摂取されたビタミン類などの低分子抗酸化剤は、まず細胞の受容体に取り入れられて、活性酸素や過酸化脂質により炎症を起こしている細胞内に到達しなければ、活性酸素除去効果を実際に発揮することはできません。
ところが、工場で化学的に合成されたビタミン剤などでは、細胞の受容体(レセプター)という受け取り手がなかなか受け取ろうとしません。そこで大量に摂取しても、血中では20〜30パーセント程度の増加しかみられず、逆に大量摂取による活性酸素の増加という結果を招いてしまいます。
さらに、ベータカロチンを含むビタミンAやビタミンB2、フラボノイド、ポリフェノール、カテキンなどの低分子抗酸化剤は人間の体内でも作ることができますが、その量は微量で、やはり外部からの補給が必要になります。
したがって、低分子抗酸化剤は総じて、植物において大量に産出され十分なりょうが存在するので、果物や野菜をたくさん食べなければならないのです。そしてその果物や野菜が新鮮でなければ、あるいは自然に自生しているものでなければ、ビタミン類であっても体内での活性が低く、活性酸素除去作用も期待するほどでなくなってしまいます。
この低分子抗酸化剤の体内における活性の問題は、長年にわたる丹羽博士の臨床研究分析によるものです。工業的に合成されたビタミン錠剤やハウス栽培された果物・野菜から抽出された成分で試験管の中の活性酸素を除去できても、人間の体内の吸収の過程、活性の問題で、体内の活性酸素の害を除去するまでには至らないことが多いのです。
この問題に着目し、人間の体内で効果を発揮する食品として丹羽博士によって開発されたのが、SOD様作用食品なのです。 |