ストレスで高血圧などの余病が続発!
ペルー大使館人質事件で、高血圧・喘息・うつ病状・胃潰瘍などが
朝日新聞(97-02-17)から
 

 

 

72人の人質うち約20人が高血圧を起こす

 

  ペルーの日本大使公邸人質事件で、72人の人質のうち、約20人が高血圧で約10人が喘息症状を起す。

 

 

日本人24人の約7割が軽度のうつ状態に

 
 

  日本人人質24人の約7割が軽度のうつ状態にあることが、人質の健康管理をしている医療チームの分析でわかった。持病の悪化やストレスによる新たな病気も懸念されるという。
  ペルー政府は1月末から、赤十字国際委員会(ICRC)やペルー厚生省の医師で医師団を結成、人質の健康管理態勢を強化している。医師たちは毎日、公邸に入り診察に当たっており、2月3日に血液と尿を摂取、肝機能や喘息、アレルギー症状などを分析した。結果は5、6の両日に家族に、12日に公邸内に届けられた。

 

 

高 血 圧 ・ 喘 息 が 多 発

 
 

  関係者によると、この結果、高血圧・喘息が多発していることがわかった。

 

 

コレステロールの値の上昇

 
 

  数人はコレステロールの値が高かった。

 

 

日本人はストレス性の軽いうつ状態に

 
 

  人質に面会した医師によると、日本人の人質にはとりわけストレスが強くみられ、十八人が軽いうつ状態になっている。

 

 

ストレスによる、4〜8`の体重減に

 
 

  ほとんどの人質は体重が減り、平均4`減、最高では8`も減ったという。
  医師団は公邸内の食事室を医務室にしている。13日に超音波を使って心臓、肝臓、腎臓などの状態を調べるエコー診断装置、14日には酸素吸入装置を搬入した。公邸内はペルー政府によって電気が止められており、医療機器のために外部から特別の電源を引いた。

 

 

がんや糖尿病などの持病の悪化が心配

 
 

  人質の中には、がんや糖尿病で本格的な治療が必要な人もいる。医師団のあるメンバーは「事件の長期化で関節炎など持病が悪化したり、ストレスで胃潰瘍などが急に進行することが懸念だれる」と早期解放を訴えている。