下表は、血圧と余命の関係ですが、若年から血圧が高い患者の余命は平均寿命よりかなり短い。もちろん、若年からの高血圧患者は、肥満や高脂血症などの他の要因も兼ね備えている場合が多いことも一因となっているのでしょう。しかし、持続的に高血圧の状態が続くことのデメリットは明かです。
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血圧降下剤の服用で脳卒中や心臓病の危険性が低くなるが…
高血圧思者で降圧剤を服用して血圧をコントロールしている患者と服用してない患者では、脳卒中での死亡率と発症率は服用している方がともに約40%低い、という結果が出ている。また、心臓の冠動脈障害(心筋梗塞・心不全など)でも死亡率は10%程度服用している方が低い。
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長期の血圧降下剤の服用は副作用が心配
したがって、降下剤の効果はあることはわかるが、そんな程度がという評価もあるだろうし、副作用の問題を考慮すればむしろマイナスではないかという感想もあって当然です。だから、単に血圧を下げれば健康である、という問題ではなさそうです。
例えば、35歳の男性では、正常血圧者の余命は41.5歳だが、高血圧者の余命は25歳で、その差は16.5歳。また、55歳の男性で23.5歳に対し、17.5歳で、差は6歳。以上から、若くして高血圧になった人は、寿命が短くなる、といえます。
年
齢 |
性 |
正常血圧 |
高血圧(150/100以上) |
余
命 |
余
命 |
余命の減少 |
35歳 |
男 |
41.5年 |
25.0年 |
16.5年 |
45歳 |
男
女 |
32年
37年 |
20.5年
28.5年 |
11.5年
8.5年 |
55歳 |
男
女 |
23.5年
27.5年 |
17.5年
23.5年 |
6年
4年 |
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