糖 尿 病 の 知 識 @
空腹時血糖値100が境目!検査値の概略を知ろう!
朝日新聞(96-01-21)から

 
 

血液100cc中のブドウ糖の量が血糖値

 
  血糖は、生命のエネルギーになる血液中のブドウ糖。食物からの吸収や肝臓に蓄えた糖分の分解などで供給されます。血液100_リットルが含むブドウ糖の量を「ミリグラム」で表したのが血糖値です。
  血糖値はある範囲に収まるように調節されてます。血糖値を上げるホルモンの種類は多いが、下げるホルモンは膵臓から出るインシュリンのみで、インシュリンの分泌量や効き方がバランスを左右します。

 

 
高血糖が続かないと自覚症状が現れない

 
  インシュリン不足で高血糖になるが糖尿病。高血糖が10年近く続き、ひどくなると、尿の回数がふえ、のどが渇きやすくなり、体重が減ります。それまでは自覚症状が現れないのが特徴です。
  糖尿病が恐いのは、心筋梗塞や網膜症など多くの合併症を引き起こすこと。合併症は、高血糖だと糖尿病の症状が出る前でも進みます。

 

 
血糖値が100を越えたら注意すること

 
  血糖値を精密に調べる方法に、ブドウ糖負担試験があります。空腹時と、75cのブドウ糖を飲んでから、1、2時間後の血糖値を測ります。

血糖値により以下のように分けられます
  空腹時 1時間値 2時間値
糖 尿 病 140↑
200↑
正 常 型 110↓ 160↓ 120↓
境 界 型 どちらにも入らない人

  ところが、1万人以上の日本人の空腹時血糖値を調べた研究によると、平均値は81〜94の幅に収まった。本当に安心できるのは空腹時80〜90程度らしい。
  正常型と判定されても100を超えたら高血糖と思って、食事や運動に注意したほうがいい。境界型はもう警戒警報だ。「特に妊娠中の女性は、空腹時も食後も、100を超えたら異常と判断すべきです」と、東京女子医大糖尿病センター所長の大森安恵教授はいう。