Rooibosga“Aspalathus Linearis

ルイボスティーとは?
丹羽免疫研究所発行「ルイボス資料集」より

 


  ルイボスティーは、古くから南アフリカの原住民―ホッテントット族、バンツー族の―あいだで「不老長寿の秘薬」と語り伝えられてきたものです。学名を「アスパラサス・リネアリス」、現地では「ルイボスティー」(赤いやぶの奇跡)といわれています。針葉樹科に属するこの植物は、広大な南アフリカ大陸の中でもごく限られた地域にしか成長しません。ルイボスティーの人気が高まるにつれ、南アフリカ政府はなんとか増産しようと他の地域での栽培を幾度も試みましたが、全て失敗に終わり、今ではケープタウンの北360`、セダンバーグ山脈の傾斜面だけで同国政府の厳重な品質管理のもと栽培されています。この地域は雄大な高原地帯で見渡す限りの緑が地平線まで延々とつづき、さんさんと降りそそぐ太陽の恵みをうけて、まさに大自然の楽園ともういうべき美しい地域です。この豊かな自然につつまれて無農薬で栽培され、自然発酵させたルイボスティーですから、有害な成分はいっさい含まれず、小さなお子様からお年寄りまでどなたにも安心して召し上がっていただけます。


 

 新しいお茶の習慣ルイボスティー

  ルイボスティーを煎じると、紅茶を濃く出したときの色に似ています。味・香りにクセがなく、紅茶や緑茶のような渋みや苦味もなくどなたにも飲みやすいお茶といえましょう。また、ルイボスティーは日本茶程度の価格ですから、お気軽に家族そろって長く愛用していただけます。
 
ルイボスティーの召し上がり方
  1パックを約1.8gの水に入れて沸かし、20〜30分沸騰させるだけでOK。香り豊かな味わいが広がり、アイスでもホットでもそれぞれ美味しくい頂けます。特に、土瓶を用いて煮出しますと、お茶のエキスがよくでます。
 また、煮出し終わったパックを2〜3個まとめてお風呂に入れますと、お肌がとても潤いますので是非一度お験し下さい。
土瓶での加熱は遠赤外線と同様の効果があります。遠赤外線はフラボノイドなどの成分が体内で活躍(ここでは活性酸素を取り除く作用)しやすいように手助けします。
 

 ルイボスティーの薬理作用について                丹羽免疫研究所医学博士   丹羽耕三(靱負)

  南アフリカ共和国原産のルイボスティーというお茶が、アレルギーによく効くというふれこみで、私の研究室にその作用機序の解明を依頼されたのです。
  私は、そこで数ヶ月にわたって、実験室中で「ルイボスティー」の作用を色々と調べ、且つ適切な患者を選んでお茶代わりに飲んでもらったところ、今迄の薬剤や健康食品にみられない非常に興味ある結果が得られたのです。
  結論から先に申しますと、このお茶は、患者への効果は医薬品や私の開発したSOD様作用食品と比較すると速効性がなく緩徐に効いて来るのですが、リポオキシゲネースを迎え、一方悪さ≠する活性酸素を強力に除去することが知られたのです。従って痛み・腫れ・発熱の一般の炎症反応だけでなく、喘息などのアレルギーの病気にも効果が期待出来ると云う結果が得られたのです。
  先ず、この「ルイボスティー」の含有成分を分析しますと、先に低分子の活性酸素過酸化脂質除去物質として述べたフラボノイドが非常に多く含有されていることがわかりました。
  これを一つ一つ正確に全てのものを推定するのは大変な仕事ですが、何十種類ものうちの一つのものが、お茶100g中38rも含まれていました。
  このフラボノイドの研究と実験に患者への使用は、西ドイツで盛んに行われ、ハフスティーン(B・Havstee)を始めとする数多くの報告があります。フラボノイドの効果のある疾患として、アレルギー疾患、癌、糖尿病、一般の炎症(infammation)頭痛、ウイルス感染、胃潰瘍、歯周囲炎などを挙げ、アスピリンなどの鎮痛解熱作用を始め、ステロイド剤のように広い作用を持った物質だと述べています。このように広い作用を持ったフラボノイドを大量に含んでいる「ルイボスティー」について、次のような実験を行いました。
  先ず、活性酸素に対する作用ですが活性酸素O2とOH・を発生させた試験管の中に少量より順に量を増やしてルイボスティーを入れて行きますと、試験管中のO2とOH・の量は低下して来ています。
  そして、その作用は一般に市販されている漢方剤より遙かに強く、著者が自然の穀物や植物に特殊な操作を施して作ったSOD様作用食品やMichelsonの開発して多くの患者に効果を示しているリポゾームSODの作用に劣らない力を示しています。(ここに断っておきますがルイボスティーを熱を加えず、生の状態で活性酸素への作用を調べますと、強い活性酸素除去効果はみられませんでした。ですからルイボスティーを使用する場合はお茶や粉のままで内服しても余り効果が期待出来ず、よく煎じて精製されたものを飲むことが大切といえます)リポオキシゲネースの経路への作用ですが、結果は、色々なアレルギーの原因になる物質を使って、好塩基球(白血球のうちの一成分)の細胞膜を刺激して、ヒスタミン産生している試験管にルイボスティーの量を増やしながら入れて行きますと、その量に比例してヒスタミンの量が減少していくのがみられます。
  このように「ルイボスティー」にはアレルギー反応を惹き起こす犯人であるヒスタミンを抑える力のあることが知られましたが、実際に、アレルギーの患者に内服させた治療結果を表1に示してみますと、その作用が出現する速効性と云う点では他の医薬品には及びませんが、徐々に効果を表す有効例が、喘息、じん麻疹、アレルギー性鼻炎の症例にかなりの高率でみられました。
 

             表1  ルイボスティーのアレルギー疾患に対する臨床効果
  症例数 有効 やや有効 無効 判定保留 作用発現に要する平均日数 有効率
慢性じん麻疹 21 10 5 6 0 5.5日 71%
気管支喘息 15 5 4 5 1 18.6日 64%
アレルギー性鼻炎 8 2 2 3 1 14.5日 57%
 

 現代社会の健康茶としてのルイボスティーとその展望

  以上のように、ルイボスティーは、その作用は緩やかではあるが、熱、痛み、腫れなど一般の炎症反応で生じる諸症状を始め、SOD剤と違って、痒ゆみ、発疹、喘息、鼻炎などのアレルギー性疾患と云った具合に非常に広い範囲の薬理作用のあることが知られた
  先に述べて来たように、我々は、農薬、殺虫剤を始めとする環境汚染物質がいたるところに見出たれる現代社会で、活性酸素、過酸化脂質が身体の中で増加し、成人病、癌、アレルギーを始めとする多くの病気にかかる危険にさらされています。そして、肌の美容がそこなわれ、老化現象が加速される環境におかれています。
  ルイボスティーの作用は、他の医薬品やSOD様作用食品などと比較し、その作用は緩やかであることは度々指摘して来ましたが、作用が緩やかであるが故に副作用もなく、また、作用範囲もSOD製剤の効く病気にプラスして、アレルギーも抑えると云う非常に広い効力をもっており、このようなルイボスティーの幅広い作用は、フォスフォリペースA2を強力に抑えて必要な細胞の新陳代謝までとめてしまうステロイド剤と同じ効果をもって、しかも、副作用がないという素晴らしい食品で健康茶といえるものです。
  そして、作用効果の出現が緩やかであるのが故にも、日常我々が飲料用として常用することは望ましいことであり、この一億総公害時代の健康茶・美容茶として、このルイボスティーが、愛用されることは有意義なことと考えます。
 

            茶 類 の 成 分 表                                                   (四訂  日本食品標準分析表)
食  品  名 ウーロン茶 玄  米  茶 番     茶 紅     茶 ルイボスティー
浸  出  液 浸  出  液 浸  出  液 浸  出  液 浸  出  液
項        目 結       果 結       果 結       果 結       果 結       果
ブ ロ テ イ ン r 0 0 0 0.2 23.2
r 0 0 0.1 0 0.07
マ  ン  ガ  ン r 0 0 0.1 0 0.068
カルシウム r 2 2 3 2 2.8
マグネシウム r 0 0 0 0 2.7
カ  リ ウ  ム r 13 7 21 16 10.3
リ        ン r 1 1 1 3 2.1
亜       鉛 r 0 0 0 0 0.4
r 0 0 0 0 0.19
灰       分 r 0.1 0.1 0.1 0.1 9.6
ナ ト リ ウ ム r 1 1 1 2 0
カ フ ェ イ ン 0.02%20r 0.01%10r 0.01%10r 0.05%50r 0
タ  ン  ニ  ン 0.03%30r 0.01%10r 0.03%30r 0.1%100r 3.3r
備        考 茶15g/90度
650ml  0.5分
茶15g/90度
650ml  0.5分
茶15g/90度
650ml  0.5分
茶2.5g/90度
100ml    2分
茶4g/90度
150ml    2分