病気予防は第一に日常健康管理、次いで「SODロイヤル」
健康の管理には、病気に関する知識が欠かせません。本シリーズでは、さまざまな症状と病気との関連を掲載し、読者の方が適切な治療の機会を逸することなく、早期の精密検査をするための資料を提供いたします。 |
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胃腸薬のCMでもおなじみの、お腹かが張ったような感じを腹部膨満感という。 |
Q1… 便秘が「腹部膨満感」の一因といわれていますが、便秘の発症機序について説明をしてください? |
A…帰国後も便が出ず、S子さんは消化器内科で便の摘出を受けた。便秘が解消するとともに、腹部膨満感も消え、ハワイの空のようスッキリ感が戻った。「便秘が原因ということが多いですね」 原 因 @ 【 機能性便秘 】 「年配の方の腸を大腸ファイバーでのぞきますと、大腸にはヒダヒダがありますが、これがしっかりしていないで、のびきっている人が多いんです。こういうタイプは便秘になりやすいんです」と指摘するのは、癌研究会付属病院(東京・豊島区)外科の太田博俊副部長(54)。 S子さんのように摘便にまで進むケースはまれだが、指摘のように慢性便秘に悩む年配者は多い。その多くは、大腸の働きが弱かったりして起きる機能性便秘。 原 因 A 【 器質的便秘 】 ただ、機能性便秘と思っていて、実は腸や他の臓器に異常があって起きる器質的便秘というケースもある。 「40歳以上の方はより注意してほしいのですが、癌によって便停滞が起きることもあります。痛みを伴いませんので、年に一度は必ず便潜血反応検査を受けてほしいですね」 原 因 B 【 鼓腸 】 腸の蠕動(ぜんどう)運動がマヒしてガスがたまり、鼓腸という状態になると、やはり腹部膨満感を訴える。 「腸が下にさがり、下腹部がプクッとふくれているタイプは腸の動きが悪く、鼓腸になりやすいようです。そういう人はプールに入り、浮力が腹部にかかるといいようですから、水泳を普段の健康管理に取り入れられるのをお勧めします」 |
Q2…乳癌と同様、消化器系の癌も「シコリ」で発見出来る事はあるのでしょうか? |
A…乳癌は、定期的に自分で乳房に触れてみてシコリをチェックする自己診断法が、早期発見に大きく役立っている。では、消化器癌の場合は、シコリをチェックする方法はないだろうか……。 |
Q3…腹部を触って、「シコリ」を発見する方法を教えて下さい? |
A…「腹部を触ってシコリを発見するというのは、腹部にどれだけ脂肪がついているかにもよりますが、肥満の人は難しい。やせている人は分かります。私たち医師は、やせている患者さんならば、触診によって腎臓だって分かります。」 |
【 便潜血反応検査 】 出血がごくわずかな血便は、肉眼で識別できない。その出血の有無を調べるのが便潜血反応検査。 大腸の病気は初期に症状がでないケースが多いので、早期発見に重要な検査である。 検査は採取紙、もしくは採便容器に少しの便をとれば、潜血の有無が調べられる。3回くらい調べ、一度でも陽性ならば、注腸検査なり、下部消化管内視鏡検査を受けるべきである。 【 大腸癌手術症例の症状 】 太田部長のまとめによる大腸癌で手術した患者が訴えた症状は、以下のようである。これには内視鏡下手術症例は含んでいない。 直腸・肛門癌では、下血55%、便通異常15%、便狭少4%、腹痛3%、肛門痛3%、貧血1%、無症状18% 結腸癌では、下血24%、腹痛13%、便通異常13%、貧血6%、腫瘤触知3%、膨満感2%、腸閉塞1%、無症状36%
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