激しい運動は「短命や万病」のもと |
はじめに…これまで「スポーツは健康を増進し、体にいい」というのが常識でした。ところが最近の研究では全く別の結論がでています。
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Q1… 「スポーツで呼吸した酸素が毒化し、活性酸素に変化する」って本当ですか? |
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A…スポーツはなぜ体に悪いのか。それは、われわれの生存にかかせない酸素が体内で毒化されるからだ、加藤講師は指摘しています。 「酸素を吸うと、攻撃性の活性酸素が、消費する酸素の2%は生じます。この活性酸素の発生量が体の中で増えると、細胞膜や遺伝子、重要な物質を作る酵素などを傷つけて、糖尿病や脳卒中、心筋梗塞、癌など、さまざまな成人病の発生に関係することになるのです。その結果、体内の組織を痛めつけて、病気にかかりやすくなるのですね。」 活性酸素とは電子的に非常に不安定で反応しやすくなった酸素分子のこと。不安定なために、ほかの物質と結びつこうとして、その物質の細胞膜やDNA(遺伝子)を傷つけてしまうのです。 |
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Q2…「激しい運動は、短命や万病のもと」ということを示す、実際の統計はあるのですか? |
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A…「激しい運動を続けると短命になることは、長期にわたって運動した人とそうでない人の平均寿命の調査や、昆虫や動物の観察からも明かです」と加藤講師は、次のような調査や研究報告を例に挙げています。大澤教授らのグループは、体育学部を持つ国立大学卒業生で、1872年〜1981年までの死亡者で、戦死・戦病死を除く3113人を体育系、文科系、理科系に分けてそれぞれの平均寿命を算出しました。 |
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実験用のネズミは回転かごの中で、一定時間、一定の速さで走らせて運動負荷実験に使うことが多いが、運動させすぎると感染症にかかりやすくなり、短命になると報告されています。 ミツバチやハエなどの昆虫なども、仕事量や行動範囲が広いと短命になります。また、野生動物の世界では必ずといっていいほど、運動量の多い個体のほうが短命の場合が多いとされています。 |
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Q3…なぜ、運動が寿命を縮めているのでしょうか?寿命と活性酸素との間には、どのような関係があるのでしょうか? | |||||||||
A…なぜ運動が寿命を縮めるのか要因はいくつかありますが、加藤講師は次のように説明する。 |
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Q4…スポーツで発生した活性酸素を防ぐ機能は、人間には備わっていないのですか? |
A…酸素を吸って生きる生物には、活性酸素の発生は避けられぬ宿命ではありますが、これに対して生体にも防御作用が備わっています。 「その1つがSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)などの酵素による無毒化作用。しかし、ジョギングなどの激しいスポーツで生じる活性酸素量は、SODなどの処理能力を上回ってしまいます。また、SODの反応自体、40代以降になると徐々に低下してしまうのです。」 |
Q5…スポーツによる弊害は、活性酸素によるもの以外で、他にありますか? |
A…スポーツの弊害は緊張によるストレスや突然死などもあります。 活性酸素に加えて、スポーツは、それ自体がストレスになります。そのために免疫機能が低下して、たとえば細胞の癌化を短期間に進行させてしまいます。 また、それでなくても急激に心臓に負担をかけることで突然死するケースも。「中高年の人で、スポーツをすれば健康で長生きができると思い込んでいる人は多いでしょうが、考え直すべきでしょうね。」 現実にスポーツ中の突然死は、意外に多い。日本心臓財団の資料では、ランニング、ゴルフ、水泳の三種目で、運動中の突然死の約半数を占めるというデータがあります。 |
Q6…「スポーツによる活性酸素の発生」が問題であることは理解できましたが、どの程度の運動なら、身体に良いのでしょうか? |
A…活性酸素やスポーツストレスが恐いからといって、なにもしないほうがいいというわけではありません。 「うっすらと汗をかく程度のウォーキング」にとどめるなら、体の活性度は高まります。ただし、血圧や血糖値が低い早朝の運動は逆効果。午後でも早い目の1〜3時くらいに歩くのが効果的ですね。 体に負担になる運動で、健康になることはできないそうです。 ※編者コメント…激しい運動が身体に良くないことは理解できますが、適度な運動は循環機能をたかめることも事実です。運動によって発生した活性酸素を除去するには、SOD様食品を摂取するのも、一方法です。 |
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