「活性酸素」の害を防ぐために、よりよい食生活を探る |
はじめに…前号では「活性酸素が、私たちの体を、どのようなメカニズムで障害するか」について掲載しました。本号では「悪玉活性酸素を除去する方法」について述べることにします。 |
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Q1… 活性酸素やフリーラジカルから身を守る「抗酸化物質」とは? |
A…生体に有害な活性酸素やフリーラジカルを、体内で大量に発生させず、外から取り込まないようにするためには、「運動は徐々に、体に負担をかけすぎないように行う」「日光は大事だが、真っ黒になるほどの日焼けは避ける」「禁煙する」「空気のきれいなところに住む」などのことが必要です。 しかし、そうは言っても、都会を離れるわけにはいかなかったり、スポーツに熱中するあまり日に焼けてしまうこともあるでしょう。 そんな人には、寺尾助教授の、次のようなお話が参考になります。「活性酸素に対しては、体の中に、その発生を抑えたり、活性酸素による障害を修復するシステムがあります。そのかなりの部分は、食べ物に含まれている抗酸化物質に依存しています。なかでも抗酸化作用のあることが最もはっきりしている物質はビタミンEとビタミンCです。体内の抗酸化システムの基本は、ビタミンEとビタミンCという、植物系の食べ物に含まれる物質によって支えられているのです。」 つまり、活性酸素やフリーラジカルが多量に発生したり、外部からも取り込んでしまうような生活状況に陥った場合は、外部から「助っ人」を呼べばいいのです。「抗酸化物質」という助っ人です。 |
Q2…代表的な抗酸化物質、「ビタミンE」と「ビタミンC」の働き方は? |
A…寺尾助教授によると、脂溶性のビタミンであるEは、各細胞の細胞間脂質や血液中にあってフリーラジカルを捕捉し、自らが酸化されることによって、脂質が酸化されるに至る連鎖反応を防いでいます。動脈硬化につながる、LDLの酸化を防いでくれるわけです。 |
Q3…最近注目の一重項酸素を消去する「カロテノイド」とは? |
A…カロテノイドは、従来「栄養素」としては関心をもたれていなかった色素で、黄〜赤色をした植物や魚類に含まれる物質です。細かくみると500〜600種類もありますが、代表的なところを挙げると、以下のようなカロテノイドがあります。 |
Q4…最近注目の、なぜか効果がある「フラボノイド」とは? | |
A…「フラボノイド」という物質は、カロテノイドと同じく、植物中にある黄色を中心にした色素物質で、数千種はあるといわれ、消臭効果を持つ物質としても知られています。 現在、フラボノイドに注目が集まり始めたのは、フラボノイドの一種であるカテキンとイソフラボンについて、確かに体内に吸収されていると証明されたことが挙げられます。」 |
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そのほかに、「静岡県内のお茶の産地では、癌が少ない」とか「赤ワインを飲むフランスや、紅茶をよく飲むオランダのある地方では、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)が少ない」といった、何らかの抗酸化作用物質の存在を暗示する、疫学的な調査報告が数多く集まってきていることもあります。 「緑茶、赤ワイン、紅茶」というと、この三つが共通してもっている抗酸化物質としては、カテキン類などフラボノイドに属する物質しか考えられない。理由はよくわからないが、フラボノイドには、ともかく効果だけはありそうです。緑茶や紅茶は飲んでおいて損はなさそうです。 |
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Q5…抗酸化対策はとりあえずは「食べ物」で。抗酸化物質の摂取のしかたは? | |
A…以上の記事を読んで、「よし、それでは今日から、ビタミンEやビタミンCの錠剤を飲むことにしよう」と薬局に探しに行く人がいるかもしれません。 しかし、待ってほしい。寺尾助教授によると、アメリカや北欧で、ヘビースモーカーに対し、βカロチン一日50〜70mgを長期間投与したところ、βカロチンを飲んだ人たちのグループが飲まなかった人たちのグループより肺癌の発症率が高くなった!という。飲んだ人、飲まなかった人の間で肺癌の発症率に差はなかった。 このような結果が出たのは、「βカロチンの投与量」の問題なのか、「食品としてでなく抽出物として飲んだこと」の問題なのか、あるいは喫煙者特有の別の要因によるものなのか、まだわかっていません。 「現在は、βカロチン、ビタミンE、ビタミンCをミックスしたものを投与するという形で、同じ実験が続けられています。 しかし、以上のことからすると、カロテノイドなどを、緑黄食野菜の形でとりなさい、野菜、果実をバランスよくとりなさいというこれまでの指導は正しいと思います。用法、用量がわからない現在では、食品として摂取したほうがよいと思われるからです。」と寺尾助教授。 今のところは何にしても、抗酸化物質は「食べ物」の形で摂取するのがよいということがおわかりいただけたと思います。 しかも、例えば野菜を食べる場合でも、偏らないということが大事です。トマト(リコピン)やにんじん(βカロチン)などの黄色・赤色系と緑色の葉っぱもの(ゼアキサンチンなど)のどちらかだけしか食べないというのも問題で、仮にトマトのリコピンだけしか食べないとビタミンAが不足する。耳にタコだと思っても、バランスを心がけましょう。 ※「今日の健康(122号)・日本放送協会」から |
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編者注…丹羽博士のSOD様食品について | |
本文中で述べたように、活性酸素やフリーラジカルの除去には、様々な種類の野菜の摂取が必要であることがわかりました。 丹羽SOD様食品は、SODと同じような作用をもつ、フラボノイド、カロチン、ビタミンC、ビタミンE、タンニン、ポリフェノール類などが豊富に含有されている、胚芽、大豆、米ぬか、はとむぎ、ごまなどの植物や、穀物を主成分としています。しかし、これらの植物や穀物をそのまま食べても、活性酸素を除去する作用は充分に得られません。なぜなら分子がしっかり手をつなぎあっていて、働けない状態になっているからです。そのまま食べて効果のある人は「いわば原始人並みの強い胃液をもった人で、普通の現代人にはとても無理」と丹羽博士はしています。 そこで、丹羽博士は植物の有効成分を活性化させる独自の方法を考案し、SOD様作用をもつ食品を完成させたのです。決め手は、遠赤外線焙煎と発酵。植物を低温でじっくり熱を加え、さらに麹で発酵分解すると、有効な成分を活性化させることができました。最後に、焙煎ゴマ油で油剤化して、細胞膜への浸透性をはかりました。 できあがたSOD様食品は、深緑色の顆粒状で味はややほろ苦く、これを健康食品としてなら、原則として一日3回摂取します。 |
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術後も体調は良好。今後の生活に自身が! |
● 定期検診で、「癌」が発見され、即手術となった
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