Z 丹羽療法による臨床治療効果

  以上の加工方法で作られた10数種類の天然の活性化された生薬を、ここ10数年演者の治療法の基本として癌、重症の膠原病、AD患者に用い、非常に優れた治療効果が得られている。現在AOD臨床研究会(丹羽療法研究会)に入会している医師は200名を超し、全国で丹羽療法を行なって下さり、1999年10月には第9回目の丹羽療法学会も大阪で盛大に行なわれた。
  演者は、その優れた治療効果について、スライドを示しながら治療効果を説明するが、ここで簡単に記載しておくと、先ず、前述の私の加工方法で作った天然の抗酸化剤(SOD様作用食品)の効果について列挙してみる。先ず、ステロイドに抵抗し、長年ステロイド内服させられ副作用も出始めている皮膚筋炎、SLEなどの重症・難治性の膠原病患者に対しては、この特殊加工した天然の抗酸化剤を大量に内服(50g〜90g/1日)させることによって、SLEはその約60%の患者に、また、皮膚筋炎は85%の患者に、長期内服していたステロイドの減量或いは離脱させることに成功した。
  2・3代表症例を挙げてみると、約3年半ステロイドに抵抗し、増悪の一途を辿った結節性動脈周囲炎(PN)の患者(51歳・女性)は、両下肢に深い大きな腫瘍を作り、熱発、腎機能低下を招いていたが、ステロイド離脱ができた上に、皮膚潰瘍も全身症状も約4ヶ月で完治さす事が出来た。
  また、31歳のSLE患者で、某大学病院でステロイド3錠内服させられ、熱発が続き、手指先端の壊疽も進行し、指の切断を指示され、当院に転院し、この抗酸化剤の大量療法によってステロイド離脱可能となり、指の切断も免れ、また病気もほぼ完治した。
  以上、枚挙にいとまがないので天然の抗酸化剤の効果については、その他は省略し、文献を参照されたい。
  次に、茯苓、大黄、牛黄などの前述の特殊加工でもって製造した天然の制癌剤(BG-104)とβ-glucanから成るpolysaccharide を制癌物質とするキノコ類(BG-103、A-AG)、及び同じく同様の加工処理を施し、amygdalin (有効成分はCN-)を制癌物質とするビワの種から成る天然の制癌剤(BWS)癌患者に対する治療効果について若干記載しておく。
  先ず、中等度までの癌患者には主として、BG-104のみを使用し、進行・末期癌患者にはBG-104に、BG-103或いはA-AG更にBWSを併用する。また、BG-104のみで経過良好だったのが途中から悪化したり、進行が著しくなった癌患者には、BG-104にBG-103或いはA-AG及びBWSを追加併用した。
  治療効果を有効率(有効の判定は一時的にでもマーカー、画像診断で腫瘍リンパ節に改善・縮小が認められたもの)と、生存率の両者で簡単にまとめて現すが、紙面の都合上、重症例即ちclemotherapy,radiationを行なってない患者で、且つ全例がinope 或いはope拒否の症例のみについて報告する。先ず、5年生存率(5生率)がゼロと云われている膵癌に特に効果を示し、有効率6/10、3生率4/10、5生率2/10と予想外の信じられないような効果を示した。次に胃癌は、有効率10/31、3生率7/31、5生率4/31とやはり予想外の効果を示した。次にclemotherapy,radiationで寛解後、再燃し、或いは寛解に至らず blast が増加し、骨髄移植以外治療なしと云われた末期の白血病、即ちALL、AML、CML、malignant lymphoma 患者の治療成果について若干触れておく。これらは全例 clemotherapy は勿論であるが、ハイドレア、ベプシドも勿論無効であった症例であり、当院に入院させ、BG-104にBG-103或いはA-AG、それにBWSの3者併用療法と、一部の患者には、次章の症例 8、11にみられるように、ハイドレア或いはベプシドを更に併用させ、一応11/14がコントロール可能となり寛解に入り、2生率11/14、3生率7/14、5生率2/14と好成績を示した。本学会ではその治療効果を、CT、胸部レントゲン画像などにより皆さんにお示しする予定である。