Y マイクロバイオティック,Biological Medicine の現状

 (a)自然回帰の治療も著しい効果は期待出来ない
  演者は以上のような癌、重症の膠原病、ADの悪化とその惨状、ならびにその治療の空しさを子供の死とともに痛切に感じ、といって一方は現存する自然回帰の副作用のない漢方、健康食品は、副作用はないが殆どの場合、これらの難病に効果を示さない。
  ただ、演者がその時考えたことは、漢方、玄米菜食も失礼な言い方であるが、何十万人に一人は癌や膠原病、難病に効果を現してしることもある。ところが、同じ病気でも後の大半の患者さんに効果を示さない。いわゆる“同病異治”の現象が至る所にみられるのである。演者は、この漢方的なものがある患者さんには効き、何故大半の患者さんに効果がないのかということに非常に疑問と興味を持ち、この解明に着手したのである。

(b)“同病異治”の意味するもの…演者の開発した生薬活性化の秘訣、焙煎・発酵・油剤化
  そうして様々な実験を行なった結果、漢方的な生薬の中に含有されている活性酸素を体内で消去さす低分子の抗酸化剤(catechin,polyphenols,flavonoids,flavoprotein,carotene,ascorbate,alpha-tocopherol など)や制癌作用を有する低分子の制癌物質(benzaldehydeやアルデハイド基を持った物質)や高分子の制癌物質(beta-glucan から成る polysaccharide )は、全部お互いにチェーンの形で手を結び重合し合っており、有効な物質は存在するのであるが、自由な活躍型でないinactive の形で存在している。癌、成人病、膠原病のみられない家畜の胃液や、数少ないが一般の漢方の制癌剤が効果を示した患者さんなどは、この胃液がこの連結している低分子或いは高分子の抗酸化剤や制癌剤を切断する力があるということを演者は証明した。爾来、演者は天然の植物より活性酸素を除去する抗酸化剤を作る場合も、また制癌剤を作る場合も、この天然の植物種子中に存在する低分子あるいは高分子の有効成分がチェーンでつながっているのを、有効成分に傷をつけずに、そのactive な形で活躍できるような加工方法を開発したのである。その方法は4〜14μmの遠赤外線で植物を放射し、(土鍋で鋳ること)、これらのチェーンを、有効成分を傷つけることなく切断し、次に麹をかけて発酵し、発酵した麹から産生されるprotease,amylase でこのチェーンを一層切断し、最後に焙煎ごま油で油剤化することによって、油の多い細胞膜で活躍している活性酸素、過酸化脂質が浸透していけるようにしたのである。演者は12〜13年前に焙煎・発酵・油剤化の加工方法を会得し、爾来、天然の制癌剤、抗酸化剤、抗リウマチ剤、気管支拡張剤など十数種類の天然の生薬の活性化、加工方法を開発し、現在は全国の癌、重症の膠原病、リウマチ、喘息、ADなどの非常に多くの重症患者を治療し、非常によう成績をおさめている。今回は特に未加工のうちにそのまま用いると余り効果の期待できない漢方的な生薬が演者の加工方法で如何に活性化されるかについて詳しくその技術を皆さんに紹介する。