副作用の原因2

からだに合わない成分をとっている
同一成分の過剰摂取


 総合感冒薬はおトクじゃない

  薬を選ぶときに、消費者心理が働き、割安感から効果がいろいろある総合感冒薬や、総合胃腸薬を選んではいないでしょうか?
  たとえば、総合感冒薬「パブロンSゴールド」などは、咳止め成分が3種類配合してあります。咳の出ない風邪のときにこの薬を飲むと、不要な咳止めを3種類も飲んでしまうことになります。
  これらの成分は体のなけで咳を鎮めるわけですが、咳のない場合は、通常の呼吸や体の正常な働きを妨げ、意外な副作用を起こす可能性があります。ですから、いろいろ入っていることがお買い得とは、決していえないのです。
 


クスリと体質のいけない組み合わせ例

 

胃潰瘍の人イブプロフェン、アスピリン配合薬       胃潰瘍の悪化
                   
(解熱鎮痛剤、風邪薬など)

  イブプロフェンやアスピリンは、胃の粘膜を保護するプロスタグランジンの生成を抑えるので、胃に潰瘍などがあると悪化する原因になります。

 

高血圧の人塩酸フェニルプロパノールアミン配合薬血圧の上昇、脳いっ血
                   
(鼻炎薬、風邪薬など)

  これも、塩酸フェニルプロパノールアミンが血管を収縮させてしまうので、血圧の上昇や脳いっ血を起こす原因になります。もともと血圧の高い人、脳いっ血を起こしたことのある人は服用をしてはいけません。

 

アレルギーの人塩化リゾチーム配合薬               アナフィラキシーショック
                        
(風邪薬など)

  卵アレルギーなどのある人が、塩化リゾチーム配合薬(例:新ルルA錠、ブロン顆粒)を服用すると、アナフィラキショックといって、血圧降下など重篤な症状を引き起こし、場合によっては死にいたることもあります。

 

妊娠中の人ビサコジル配合薬                         流産の危険
                   
(便秘薬など)

  妊娠中の場合、ビサコジル配合の便秘薬(例:コーラック、アナタス座薬)の服用は流産の危険があるので、気をつけなければいけません。また、とくに漢方の大黄甘草湯などには流産を起こす危険があります。
※妊婦の場合は気をつけたい成分が多いので、ぜひ医師、薬剤師に相談してください。