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『僕は元気なガン患者』 〜三度もがんになりながら生還〜
角 行之

 

 
   今回ご紹介する本は、3度もがんになりながら66歳の現在、元気に最先端のIT関係の講演や講師のお仕事をされている角行之(かどつらゆき)さんが出版された闘病記を紹介します。
   闘病記、とくにがんともなると、とかく暗く、堅い雰囲気になりがちなもの。ところがこの本は、タイトルもさることながら表紙のデザインなどでも分かるように、とにかく明るい。中身も入院や手術の様子が、好奇心いっぱいの視線でユーモラスに描かれていて、不謹慎ながら何度もクスッと笑ってしまいました。
   「がんなんか風邪くらいにしか考えてない」
   とは42歳のときに発覚した胃がんの診断が下されたときの一言。
   モーレツサラリーマンとしてお仕事をされていた角さん。無理に無理を重ねてきた結果が厄年の大病。それでも手術で全身麻酔をかけられたときの様子を「遠洋漁業の瞬間冷凍マグロ」と表現したり、レーザー照射のデシベル強度を「ウエルダンとミディアムみたいなものね」と表現したり、洒落が効いているのです。
   もちろん、肝心の治療経過や、抗がん剤の副作用に四苦八苦の様子もちゃんと描かれ、なにより興味深かったのが、60歳で2度目のがん、食道がんになられたとき、食生活を玄米中心のマクロビオテックに変え、丹羽先生のSOD様食品を始め、いくつかの健康食品を愛用され始めたということです。
 
   「僕は、物理学を専攻した科学者の端くれであるが、西洋医学至上主義ではない。あれは人間の編み出した技ではあるが、人工的にすぎる嫌いがある。悪いところを切って捨てる、っちゅうのは、あまりにも芸がない。それしか方法がなければ致し方ないが、若干でも猶予のあるときは、東洋医術のほうが理にかなっている。僕は、病気は自然現象だと考えている。自然に刃向かっても負けるだけ。自然と共存する道が賢者の選択だろう。
   病気というものは、生体内のバランスが崩れたとき顕在化すると教わった。がん細胞も、できては免疫抗体が殺し、殺してはまたできる。この繰り返しだが、体内のバランスが崩れると、がん細胞が居座り、勢力を伸ばすのだそうだ。このメカニズムは理解しやすい。自然食品に制がん・抗がん効果があるのは神仏の加護なのであろう。経験から得たこれらの智慧は尊いものだ。西(西洋医学)にも東(東洋医学)にも偏らない中庸の道を模索している毎日なのである」
   実際、65歳で3度目のがんが咽頭に発覚したときは、東洋的免疫力強化作戦が功をなし、レーザー治療後の経過が驚異的だったとか。また、抗がん剤の副作用にある抜け毛もなかったといいます。おそらくSODを始めとした食品たちが免疫機能を格段に上げて、防御をしっかりしてくれたからでしょう。そのことは本の中でも随所に記されています。
   そして、著者いわく、がんというテロ集団の巣窟に総攻撃をかけ、撲滅する作戦は成功。「自然の治癒力を最大限に引き出す体質改善を続けた結果、今日がある。会社経営もすだが、最後にものをいうのは、抵抗力のある強靱な基礎体力という含み資産、コアコンピタンスだ」
   医者と患者の関係、がんと人間の関係を経営論や戦争に置き換えてみたりして、思わず、うんうん、そうだ!とうなづいてしまう。
   また、合間には3回のがんのおつきあいで入院などにかかったお金のことや、お見舞い品のこと、ご自身が実践されているマクロビオテックのメニュー(奥様が考えて作られている)など、実用的なことも紹介されていて、読み進むうちによし、これでいつでもがんで入院できる準備は整った。がんよ、どこからでもかかって来い!≠ニいう気にさせてくれるのです。
   それはひとえに著者の前向きな姿勢と洒落っ気のおかげかもしれません。現在がん治療中の方はもちろん、健康なかたも、日本人、二人に一人はがん発病の遺伝子を持っているのですから、おすすめの一冊です。この本で、備えあれば憂いなしです。
 
   後日、メールで失礼ながらSODとの出会いなどを質問させていただいたら、とても丁寧なお返事をいただきました。ここにその一部をご紹介したいと思います。
   『SODとの出会いは、2回目のがん、食道がん発覚のときです。(2000年10月)末期的な子宮がんから奇跡的に生還した女房の友人Tさんから、東北ビワ健康センターを主催されている伊藤先生を紹介され、その先生から勧められたものがSOD、牡蠣エキス、プシュケーです。このとき、藁をもつかみたい心境でSODなどに飛びついたわけではありません。伊藤先生から試供品として「SODロイヤル」を一箱いただきましたが、そのなかにあった説明書を読み、納得したからです。僕は科学者の端くれですから、学問的に納得しないものは受け容れません。簡潔な説明書でしたが、僕を納得させるには充分の内容でこれは信用できる≠ニ直感しました。以来体質改善の軸は玄米とSOD≠セと決意し、現在に至っています。この判断はいまも間違っているとは思っていません。
   かなりいい加減な性格の僕ですが、こと食生活に関しては玄米とSOD≠愚直に守っています。したがって玄米とSOD≠ヘ、僕にとって、新鮮な空気と水≠ニ同じことで、生きるための絶対条件なのです』
   SODとの出会い、たいていの方は半信半疑から始められるのがほとんど。角さんのように説明文だけで確信し、愛飲される方はまれです。不思議なことに、医者、歯科医師、獣医師、といった方に同様な方が多いのは、その限界も可能性も知り尽くしている科学者だからこそなのかもしれません。
   角さま、ありがとうございました。
(文中の牡蠣エキスはアミノ酸やミネラルが豊富で、プシュケーは酵母菌・乳酸菌飲料)
 

 


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